【100倍望遠AI補正対決】Google(Pixel 10 Pro)vs. HUAWEI vs. vivo(スマホ沼)

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山根康宏

山根康宏

香港在住携帯研究家

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特集

みなさんこんにちは、香港在住の携帯電話研究家、山根康宏です。グーグルのPixel 10 ProとPixel 10 Pro XLのカメラが搭載したAI補正による100倍望遠撮影は「ここまで補正されたものは『写真』なのか?」といった疑問の声も聞かれます。

しかし、この話はすでに海外、特に中国では最新ハイエンドモデルの高倍率撮影で多くの人が感じていることでもあり、逆に言えば100倍望遠を当たり前に使えるモデルが多数販売されています。

そこで、海外メーカーの最新機種の100倍望遠がどういったレベルなのかを比較検証してみます。今回は高倍率望遠に最も強いと言われるvivoの最上位機種「X200 Ultra」(2025年4月発売)、独自のカメラAI技術を進化させているファーウェイ「Pura 80 Ultra」(2025年6月発売)と、Pixel 10 Pro XLで100倍望遠を比べてみました。秋葉原のこんなところから撮影したテストです。

画像はX200 UltraとPura 80 Ultraにはウォーターマークが入っているのでわかると思いますが、それぞれのシーンでいずれも上からX200 Ultra→Pura 80 Ultra→Pixel 10 Pro XLの順です(ウォーターマークの無い写真がPixel 10 Pro XL)。

1.遠くのビルの屋上のアンテナ:vivo、ファーウエイ共にシャープが強くかかった仕上げに。Pixelは緩め。

2.遠くの木の葉っぱ:ファーウェイが色味がいい感じかも。vivoは葉っぱがシャープ。

3.ビルの看板文字(英語):「clove base」の文字はグーグルがしっかりと表現できています。アメリカ企業だけにアルファベットに強いのかも。

4.ビルの看板文字(日本語):グーグルは日本語が混じると英語もダメに……。色味も残念です。この分野は中国メーカーに分があるものの、中華フォントっぽい仕上げにはなります。

5.道路看板:比較的近い大きくしっかりした文字だと、3機種ともAI補正を感じさせない仕上がりに。実際の見た目の色に最も違いのはファーウェイ。

6.ビルの窓や屋根など:vivoはシャープ、ファーウェイがナチュラル、グーグルはちょっと弱いという感じでしょうか。

100倍望遠は実用性を求めて使うものではなく、記録用と割り切って使うべきと考えていましたが、このクオリティなら常用もアリかもしれませんね。撮影の際、vivoとファーウェイは被写体にカメラを向けると、AIの手振れ補正で適当な位置で画面が止まるため、被写体の中心を狙って撮影できます。

一方、Pixel 10 Pro XLは全く画面が止まらないので、三脚を使うか壁に身体を押し付けるなどしないと100倍撮影は揺れるに揺れて大変でした。

今回、私がこのテストを行ったのは「どれが一番いい」という比較が目的ではありません。繰り返しになりますが、Pixel 10 Pro / Pro XLの登場で100倍望遠のAI補正が日本で話題になっていますが、海外でこの話は既出ということです。日本未発売のモデルでも高い技術を搭載した製品は多く、それらが海外で発表されても、日本では全く体験できない状況にあるのは、ちょっと残念だなと感じています。

《山根康宏》

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