みなさんこんにちは、香港在住の携帯電話研究家、山根康宏です。ここのところAndroidタブレットのレビューばかりしてますが、今回、紹介するTabwee T90は1万円台で買える超お手軽価格の製品です。以前、紹介したBlackviewの「MEGA 2」の兄弟モデルと言える製品で、画面やバッテリーサイズを減らし、4G通信非対応としたことでさらなる低価格を実現しました。

ディスプレイサイズは11インチで解像度は1920×1200ピクセル。フロントカメラは顔認証にも対応した500万画素を内蔵。ウェブ会議などの用途に向いています。背面のメインカメラは1300万画素。中央にあるラベルには技適マーク。

本体サイズは約257×約168×約9mm、重量は非公開ですが実測で500g強といったところ。バッテリーは8000mAhを内蔵しますが急速充電には非対応。このあたりはコストとの絡みでしょう。とにかく安いですから。

側面にはUSB Type-C端子、カードを直接挿入できるマイクロSDカードスロット、角の部分に3.5mmヘッドフォン端子を備えています。Tabwee T90のターゲットユーザーはライト層ですから、インターフェースは十分でしょう。

ディスプレイアスペクト比は16:10と一般的であり、横でも縦でもどちらでも使いやすい大きさです。12インチクラスのタブレットと比べるとやや小ぶりですが、その分カバンからも出し入れしやすく感じます。電車の中で立ったままでも十分使えました。

カメラのデザインはiPhone風、トリプルカメラ搭載にも見えますが、実際は1300万画素1つだけです。

技適は設定画面からも確認できるので、背面ラベルは剥がしてしまっても構いません。低価格タブレットが増えている中で、最近のBlackview / Tabweeのタブレットは日本向け対応がしっかりとされています。

OSはAndroid 16を採用。メーカーによると同OSのプリンストールタブレットは世界初登場とのことですが、そのうたい文句を抜きにしても最新OSを積極的に取り入れる姿勢は好感が持てますね。価格以外の面での差別化をしっかり図っているわけです。なお、プリインストールアプリにはGeminiもしっかり入っており、AIタブレットとしても使うことが可能です。

チップセットはUNISOCのT616。エントリー向けのものであり、AnTuTuのスコアも200万台半ば。そのためハードなゲーム用途には向きませんが、日常的な検索や動画視聴など、スマートフォンの画面サイズでは物足りないという人に向いた製品と言えます。

画面分割で2つのアプリの同時使用も可能。動画に関してはWidevine L1に対応しており、低価格モデルながらもNetflixなどをしっかりと楽しめます。自宅用に購入してソファーやベッドに寝ころびながら動画配信を楽しむ、そんな使い方もありでしょう。

付属品が豪華なのもTabwee T90の特徴です。MEGA 2同様、ケースだけではなくキーボードなど様々なものが付属します。まずケースは半透明なバーを本体に装着する風呂蓋タイプ。

折り曲げてスタンドになります。どのタブレットにも標準で付属させてほしいと思える、タブレットに最も適した形状です。

そしてBluetoothキーボードとマウス、スタンド、タッチペンとMEGA 2同様に仕事や勉強にも便利な周辺機器も付属します。価格相応な簡易的なものとはいえ、無料でついてくればTabwee T90をより活用できますね。低価格化を限界までがんばったと言えるTabwee T90、手軽なタブレットを探している人にも向いた製品と言えるでしょう。
