Nubiaのゲーミングブランド「REDMAGIC」から、ゲーミングスマートフォンの新モデル「REDMAGIC 11 Pro」が日本向けに発表されました。前モデルに引き続き、日本向けにはFeliCaを搭載しています。12月24日から先行予約を開始し、発売は1月8日の予定。価格は12万9800円~。
REDMAGICといえば、空冷ファンの搭載が特徴となっていますが、REDMAGIC 11 Proは従来の空冷ファンに加えて、スマートフォンとしては初めて液冷技術を搭載。しかも、空冷ファンがあるにもかかわらず、IPX8の防水にも対応しました。ナノレベルの気密素材を用いた「独立風路設計」により、風の通り道と内部基板を分離したことで実現したとのことです。こうした特徴から、スマホ“裏”アワード2025で「モーストイノベーティブ賞」も受賞しています。
デザインと冷却システム
本体サイズは163.82×76.54×8.9mmで、重さは230g。SoCにはSnapdragon 8 Elite Gen 5を搭載。メモリはLPDDR5T 12GB/16GB/24GB、ストレージはUFS4.1 Pro 256GB/512GB/1TB。
ディスプレイは6.85インチのAMOLEDで解像度は2688×1216ピクセル。リフレッシュレート最大144Hzで最大輝度は1800ニト。カバーガラスにはCorning Gorilla Glassが採用されています。フラットなディスプレイはベゼルが細く、スクエアなデザインと相まってとてもシャープな印象です。

背面中央に大きくデザインされている円形部が液冷部分。わずかに気泡が入っており、オンにするとゆっくりと回転するのが分かります。空冷ファンは風切り音が鳴りますが、液冷のほうは動作音はわかりません。
なお、デザイン的にMagSafe対応っぽく見えますが、残念ながら非対応。ただ、マグネットで貼り付きはしないものの、ワイヤレス充電には対応しています。専用の充電台を利用すると80Wのワイヤレス充電に対応しますが、残念ながら日本では未発売。バッテリー容量は7500mAhと大容量です。

背面カメラは50MPの超広角(14mm)と50MPの広角(23mm)、2MPのマクロカメラという3眼構成。望遠はありませんが、デジタルズームで10倍まで撮影が可能です。
LEDライトや空冷ファンのデザインもカメラに合わせてあり、一体感があります。カメラ部も出っ張りがなく、完全にフラット。このため、机上に置いた場合に非常に滑りやすいので注意が必要です。

右側面にはボリュームと電源、そしてスライドスイッチのMagic Keyを搭載。デフォルトでは「Game Space」の起動に割り当てられていますが、設定で変更も可能です。


ベンチマーク検証:液冷の効果はいかほどか?
REDMAGIC 11 Proが搭載した液冷機能、実際のところ、どの程度の効果があるのか気になるところです。ということで、3Dmarkの「Wild Life Extreme Stress Test」を使ってチェックしてみました。
空冷ファン、液冷システムの両方を動作した状態では、スコアは8185~6478、温度は56度まで上昇しました。液冷システムを停止し、空冷ファンのみにすると、スコアは7930~6471で、温度は55度までの上昇でした。空冷、液冷ともに停止した状態では、7958~6197、温度は57度となりました。
温度上昇に関しては、誤差の範囲と言っていいでしょう。スコアだけをみると、ほとんど差がなく、空冷+液冷と空冷では、最終的に6500程度に収束していきます。ただ、液冷システムを動作させていたほうが、スコアの落ち方は緩やかです。1~2時間連続でゲームをプレイする場合などには、体感できる差になるかもしれません。

なお、それぞれストレステスト後に表面温度も測ってみましたが、差はありませんでした。

軽くゲームもプレイしてみましたが、ショルダーボタンを含めて操作感は良好です。ただ、USBポートが底面、3.5mmジャックが上面にあるため、横向きでプレイする際にケーブルを接続したままでは邪魔になります。ここは他のゲーミングスマートフォンのように長辺側にもポートを配置するなどして欲しかったところです。


まとめ:世界初の空冷+液冷を搭載したゲーミングスマホ
正直なところ、液冷の効果に関しては何とも言えません。今回の結果だけをみると、連続した高負荷では最終的に排熱が追い付いていないように見えます。ただ、中程度の負荷が長時間かかるような場合には、効果を発揮しそうです。
また、「見える」液冷ユニットという唯一無二のデザインは、他のゲーミングスマホにはない魅力です。冷却機構に注目する人、最新技術を搭載した端末が好きな人にとっては、選択肢に入れたい1台ではないでしょうか。










