エージェンティックAIを自分で開発してまだ3日しか経っていないのですが、その体験がおもしろすぎたのでいろいろなバリエーションを試しています。
最初は128GBのメモリを積んだMacBook Proで、次はBlackwell世代のGPUを積んだ、同じく128GBのメモリ搭載DGX Spark互換機(ASUS GX10)。ここで開発に使っているClaude CodeのRate Limitが来てしまい力尽きて終わりました。
が、その後もエージェンティックAIの探究は続けていて、もっとコンパクトなマシンでどうなるかに挑戦。
清水亮さん開発のスクリプト「Suzaku」を使うと、ollamaほか必要ツールをまとめてインストールして設定し、LLMチャット環境が手軽に構築されるのですが、そこで使っているLLMはgpt-oss-20b。これを使うためには10数GBのメモリが必要となります。16GBメモリでも不足で、24GBくらいは必要みたい。
じゃあ、別のLLMを使え裾野は広がるはず。
もっとコンパクトなLLMでエージェンティックAIに向いているのはないかとChatGPTに聞いてみたところ、Qwen 2.5の3Bあたりがいいのでは、と提案してきたので、どうすればエージェンティックAIが組めるか、考えてもらいました。
すると、SuzakuのセットアップスクリプトをQwen 2.5 3Bに入れ替えてインストールできる手順を組んでくれて、その通りにやっていったらなんとか形に。これで、M1 iMac(16GB)上でエージェンティックAIが動作します。


ならば、このやり方でMacBook Neoだとどうなるのか。
Logic Proがうまく動いて満足したその次はエージェンティックAIに挑戦というわけです。
MacBook Neoに搭載されているのは、わずか8GBのメモリ(くらもちふさこ風に表現)。Phone 17世代よりも厳しい。これでどの程度動くかを試してみました。
結論からいうと、動いてしまったのです。

ときどき中国語が混じりますが、日本語での指示も受けて、ちゃんと解釈してくれます。何分も待つということはなく回答。
Claude Codeに、Web検索で記事を取得したりまとめたりできるよう指示すると、その機能も追加されました。
ちょっと変な日本語ですが、歌詞の生成もできます。これはLLMとしての機能ですが。

MacBook Neoで画像生成はできる?
そこまでできると欲が出てきて、「画像生成もできるんじゃね?」と思いつき、機能追加することに。「Z-Image-Turboなら動く?」とチャッピーに聞いたら、なんとか行けそうだというのでClaude Codeに開発してもらいました。
いくつかバグを踏んだりしましたが、それも修正し、最終的にはText to Imageでプロンプトによる画像生成ができちゃいました。

Image to Imageだとさすがにメモリが足りず、9GBあればいけたんですどね、という警告を出してギブアップ。それでも、この最低限メモリApple SIlicon MacのAI性能を限界まで引き出せた達成感でいっぱいです。
ところが、Claude Codeでエラー修正をしていくうちにImage to Imageもメモリ不足エラーが起きなくなりました。

プロンプトでキーライムパイを出力したりしてみました。


機能追加されるとWeb UIに新たな項目が現れ。そこをクリックするとその機能専用の画面が表示されます。この辺はComfyUIとは逆。必要な分だけコンパクトに追加できるので、Neoのように貧弱な環境でも使えるAIが出来上がるというわけです。
さて、実はもう一つやりたいことがありまして。
前回の記事でNeoを音楽制作に使えるか試す、という話を書きました。Sunoで作った楽曲をLogic Proでいじるという用途にNeoは適しているかという趣旨で、Logic Proで使いたかった機能が無事に動いてよかったねーとなったのですが、一つだけ残念なところが。
Sunoを使ってるじゃないですか。他はローカルで完結する話なのに、Sunoは外に出なければならない。もちろん品質においてはAI作曲の世界においては最高レベルだというのはわかっていますが、外界から隔絶された世界でもAI音楽が作れたら。
これまで、YuE、ACE-Stepなど、ローカルで動かせる作曲AIを試してみましたが、Neoの8GBメモリでそれらは動かせるのか?
AIによる音楽生成を完全ローカルで
10カ月前にM4 Max MacBook Proで動かしたときには、初回で4分、2回目は2分40秒の楽曲を2分4秒で生成しました。価格にして8分の1、メモリ容量では16分の1しかないMacBook Neoで果たして動くかどうか。
とりあえず、Claude Codeにできるかどうかお願いしながら進めていきます。Hugging Faceからうまくモデルが取得できなかったりいろいろなトラブルを乗り越え、数十分後、とりあえず動くようになりました。

テンプレートになっている最初の楽曲(英語曲)は30秒の生成に7分48秒を要しました。時間はかかりましたが、それでもできるというのが愛おしい。

次は、エージェンティックAI自身に歌詞を考えさせ、その日本語歌詞で90秒の楽曲にチャレンジ。日本語の変なところは筆者が修正したので、補作師という感じでしょうか。


今回の生成には9分13秒。2回目以降は生成スピードが向上するのです。MacBook Neoだけで、完全にローカルで完結するエージェンティックAIの誕生です。
日本語のあまりにおかしいところはLogic ProのFlex Pitchや切り貼りでとりあえず修正。コードを採取してStem Splitterで分離した上でピアノパートをSession Playersで追加。AIマスタリングまでやりました。
せっかくなので、Final Cut Proを使って簡単なミュージックビデオも作りました。動画生成は流石に荷が重いので、何枚かそれっぽい画像を生成。これもローカルエージェンティックAI「mazzaineo」で作ります。

8GBメモリではさすがにつらかったのか、編集中に一度だけ不正終了。それでもなんとか完成まで漕ぎつけました。
Final Cut Proを使うまでもない、iMovieでも十分な内容だけど、MacBook NeoでFCPが使えるという検証にはなったかな。

かくして、MacBook Neo上で、完全ローカルで作詞作曲歌唱楽曲編集画像生成動画編集まで。作詞、画像生成、楽曲生成は全て一つのオリジナルエージェンティックAIをNeoの中で開発して作り出す、というところまでできました。
MacBook Neoが8GBメモリだから何もできない、というわけではありません。
小回りのきくエージェンティックAIは、ハイスペックマシン以外でもできるのですね。楽しくなってきました。次はどのマシンに入れようかな。

▲おまけで、iBook G4との厚さ比較

▲iBook G4との大きさ比較

















