火曜日遅く、OpenAIのAIチャットボットChatGPTが一部でダウンし、質問への応答ではなく接続失敗やタイムアウトメッセージを返す問題が発生しました。
ウェブサービスの障害を追跡するウェブサイトDowndetectorでは日本時間午前4~5時台に急激に問題報告数が増加しているのが確認できます。ChatGPTについてはピーク時に3000人以上が問題を報告し、OpenAI全体への報告はピーク時3万6000人強が報告しています。
OpenAIは報道向け声明で「ルーティング設定の不具合により、一部のユーザーが一時的にChatGPTの利用に支障をきたした」とし、「現在は修正済みだ」と問題解決を宣言しました。ただ、OpenAIは「緩和策を適用し、回復状況を監視している」としており、完全な復旧には少し時間がかかる模様です。
OpenAIに関しては、数日前に同社のデータ分析プロバイダーのひとつ、Mixpanelでセキュリティ侵害が発生して利用者の氏名やメールアドレス、OpenAI APIに関連する情報など「限定的な顧客識別情報と分析情報を含むデータセット」が流出したと報じられていましたが、それが今回の障害に関連しているという話は出ていません。
ChatGPTは10月時点で毎週8億以上のユーザーが利用しているとされていました。それは世界人口の約1割に該当します。今回の障害は、実際に障害を受けたユーザー数がおそらく数百万人にのぼるとも伝えられています。記事執筆時点で障害はすでに沈静化しているようですが、この短時間の障害でも業務や勉学などにChatGPTを使用しているユーザーへの影響は大きかったかもしれません。
今後AI企業がさらにユーザーの業務や日常の奥深くまでAIを浸透させようとしていることを考えると、ひとたび障害や停電などサービスダウンが発生したときに、どのような影響が現れるかをユーザーは考えておく必要もありそうです。
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