シャオミがついに“大きなお友だち”向けのオモチャを発売した理由(スマホ沼)

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矢崎飛鳥(ACCN)

テクノエッジ編集長。Wikiの「スマートフォン」ページに略称“スマホ”考案者として記述あり。週一以上ライブへ通う音楽好き。ヨボヨボのハタチ

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シャオミ・ジャパンは9月26日からベルサール秋葉原で展示イベント「Xiaomi EXPO 2025」を開催中です(9月28日まで)。

26日に国内向けに発表したスマートフォンやタブレット、スマート家電やロボット掃除機の実物を見られるわけですが、日本で初めて同社のEV、Xiaomi SU7 Ultraの実写が展示されているのも見どころです。

▲やっと実車を見れてはしゃぐ筆者

また、1/18ダイキャストモデルも発表されました。現地でも購入できます……というか買いました。お値段1万6800円、未来体験プライスレス。これって同社初、「ただのオモチャ」と言えるのではないでしょうか。

イベント初日のメディア向けブリーフィングのあと、シャオミ・ジャパンの副社長、鄭彦(てい・げん)氏と、プロダクトプランニング本部長の安達晃彦氏にお話しをうかがう機会がありました。

▲シャオミ・ジャパン副社長、鄭氏とプロダクトプランニング本部長、安達氏

──今“クルマ”を日本で見せる理由

SU7のミニチュアモデルは、すでに海外では売られていましたが、まだEV自体の導入が決まったわけではない日本向けに、なぜ? ノリで持ってきたようにも思えましたが、世界観を知ってもらうという重要な役割がありました。

「今回の展示は、製品販売というより“象徴”としての意味合いが大きいです。シャオミが“人・車・家”をつなぐビジョンを持っていることを、わかりやすく一目で示せるものだからです」(鄭氏)

「話題性という点でもEVは非常にインパクトがありますし、日本でも将来的に展開したいという意志を示す意味も込めています」(安達氏)

▲注目度は高く、「シャオミのEV、ついに日本上陸か」というようなSNS投稿も

──HyperOS 3でつながる“すべての製品”

今回の展示では、スマートフォン「Xiaomi 15T|15T Pro」をはじめ、小型タブレット「Xiaomi Pad Mini」、オープンイヤー型イヤホン「OpenWear Stereo Pro」、掃除機やテレビ、照明機器まで多様な新製品が紹介されています(現地で購入も可能)。それらを横串で貫くキーワードが、「HyperOS 3」です。

▲Macとの高い連携性もアピール

「HyperOSは、スマートフォンだけでなくテレビ、タブレット、IoTデバイス、そしてEVまで含めた全体設計の中核にあります。今回のEXPOでの展示も、すべて“HyperOSエコシステム”でつながることを意識しています」(鄭氏)

「単体の性能ではなく、連携による体験の質を上げることが今のシャオミの軸です。家の照明も、音も、テレビも、スマホも、すべてが1つの世界の中にあるという構造を示しています」(安達氏)

例えばスマートフォンとタブレットを併用しているユーザーは、HyperOS 3でタスクや通知をシームレスに連携できるようになります。掃除機やエアモニターも、アプリから一括管理できる設計がなされており、デバイスごとの性能ではなく、世界観としての総体的ユーザー体験に主眼が置かれています。

──実店舗も体験の舞台に

この世界観の発信拠点として、Xiaomi Store(実店舗)の展開を加速しています。

「シャオミの実店舗は、単に製品を売る場所ではありません。世界中で同じデザインを採用しており、来店者が“ここはシャオミの世界だ”と感じられることを重視しています」(鄭氏)

「越谷レイクタウン、幕張、都内に3店舗、来年は大阪や名古屋にも拡大予定です。デザインや空間演出は統一しますが、地域特性によってラインアップを微調整することもあります」(安達氏)

今後は旗艦店だけでなくサテライト型の小規模店舗や、体験に特化したポップアップも展開されそうです。触れて確かめられる場を持つことは、HyperOSの連携体験を理解してもらう上で不可欠となりそうです。

──なぜ今“小さなタブレット”?

今回の新製品の中で、やや異彩を放っていたのが8.8インチの小型タブレット「Xiaomi Pad Mini」です。

「正直、こういうサイズ感のタブレットは今ほとんど存在していません。だけどニーズは確実にある。移動中の作業や、ベッドサイドでの動画視聴などに向いた2台目需要が見込めます。スペック的にも、SoCやストレージの面で妥協のない構成にしています。競合が少ない今だからこそ、ポジションを確保できると見ています」(安達氏)

個人的には、ちょっと(シャオミにしては)強気の価格設定(7万4980円~)かなと思いましたが、スマホとタブレットの境界があいまいになる中で、あえてこのサイズに絞り込んだ製品を出すことに、シャオミらしさを感じました。

── “体験”がテーマの展示会。行く価値は?

Xiaomi EXPO 2025は、展示+体験+即売+参加型イベントが詰め込まれた、かなり濃い~内容です。最新製品をいち早く触れるだけでなく、その場で数量限定の販売も行われています。スマート家電やイヤホンは“即持ち帰り”可能。さらにクイズ大会やフォトスポット企画などもあり、1時間では足りないボリュームです。私も山根ハカセと日曜のお昼にもう一度訪れる予定です。

▲景品が当たるクイズ大会も


《矢崎飛鳥(ACCN)》

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