実在AIモデルという選択肢。商業利用で非実在AIより有利な理由(CloseBox)

テクノロジー AI
松尾公也

テクノエッジ編集部 シニアエディター / コミュニティストラテジスト @mazzo

特集

生成AIの登場により、趣味の分野だけでなく、ビジネス、エンターテインメントの世界にAIを利用する気運が高まっています。

例えばCMで生成AIを利用することも増えていますが、必ずしも成功を収めるとは限らず、意図しない炎上により、せっかく公開したものを引っ込めるといったことも起きています。

世の中の流れは生成AIに向かうのは確実ですが、現時点ではリスクが大きい、でも従来手法ではコストがかかりすぎる……そんなユーザーに向け、「実在のモデルをAIで再現する、ビジネス向け画像生成システム」提供を始めたところがあります。

コンテンツビジネスの展示会、コンテンツ東京に出展していた「実在AI」がそれです。

このソフト「JITSUZAI」を提供しているのはソニーグループと電通グループの合弁会社であるフロンテッジ。クラウドモデル事務所であるCOLORFULLYで登録されている500名以上の実在するモデル(権利許諾済み)が登録されており、任意のポーズや表情で、画像を生成できます。

実際のモデルを許可のうえで撮影し、LoRAによってAIモデル化しているわけです。

特定の衣服を着用しての生成も可能です。モデルと着せたい服を指定すると、希望する商用画像が生成されます。衣服はアパレル会社が提供する平置きの画像でOK。

提供されているモデルの中から連続で「オーディション」もできるため、いったん構図が決まった後でモデルだけを選ぶといったことも可能です。

商用利用する際には事務所のチェックも入るので、問題が発生することを未然に防ぐことができるそうです。

非実在モデルを使っても避け難いAIリスクですが、このような正面突破のサービスはリスクとコストを勘案すると現実的かもしれません。

《松尾公也》
松尾公也

テクノエッジ編集部 シニアエディター / コミュニティストラテジスト @mazzo

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