みなさんこんにちは、香港在住の携帯電話研究家、山根康宏です。私は今、COMPUTEX TAIPEI 2025の取材で台湾・台北に来ています。ちょうどASUSがフラッグシップスマートフォン「Zenfone 12 Ultra」の日本発売を決定、さっそくASUSブースに展示されている実機をチェックしてまいりました。

Zenfone 12 Ultraはすでに海外で販売中。台湾でも12GB / 256GBモデルが29990台湾ドル(約14万4000円)、16GB / 512GBモデルが31990台湾ドル(約15万4000円)で販売されています。

チップセットはクアルコムのSnapdragon 8 Elite、ディスプレイは6.78インチ2400×1080ピクセル、解像度はやや物足りないもののリフレッシュレートは144Hzと高速。フロントカメラは3200万画素です。

本体カラーは桜ホワイト、グリーン、ブラックの3色。日本でも3色展開になるのかどうかは不明です。本体サイズは163.8×77.0×8.9mm、約220g。

バッテリーは5500mAhで65Wの急速充電に対応。カメラは広角が5000万画素、3倍望遠が3200万画素、超広角が1300万画素。広角カメラには6軸の物理ジンバルも内蔵されています。

前モデルの「Zenfone 11 Ultra」からのアップデート点はAI機能。グーグルのGeminiに加え、ASUS開発のアシスタントAIやカメラAI機能を搭載します。

カメラAIは「AIトラッキング」が有用な機能。動画撮影時に被写体を自動追尾し、常に画面中央で撮影できます。カメラの撮影モードでAIトラッキングを選び、トラッキングしたい被写体をタップするだけと操作も簡単。最新のXperia 1 VIIでも類似の機能が搭載されていますが、カメラAIとして今後、標準機能となっていくのでしょう。

写真を鮮明にできる「AIアンブラー」は、撮影時には気が付かなかったミスしをリカバリーしてくれます。そして、写真内の不要なものをワンタッチで消せる「AIマジックフィル」も使えます。「AIポートレートビデオ」や「AIボイスクラリティ」など特に動画撮影機能が向上。これまでは物理ジンバルが注目されていたZenfoneのカメラですが、Zenfone 12 Ultraではソフトウェア・AI性能がアップし強力なものになりました。

アシスタントAIはオフラインで使える機能が満載で、AI要約、スマートフォン初となるMeta Llama 3 8Bを活用したAI録音・記事要約、リアルタイム通話翻訳などを搭載。2025年発売のフラッグシップスマートフォンらしく、日常生活をサポートするAI機能をウリとしています。日本発売がとても楽しみな1台です。
