マイクロソフトとASUSが、ハンドヘルドゲーミングPCの新製品『ROG Xbox Ally』『ROG Xbox Ally X』を発表しました。
2023年に登場するや定番人気商品となった携帯ゲーミングPC『ROG Ally』の次世代モデルであると同時に、マイクロソフトの全面協力によりWindowsをゲーミングに最適化して使い勝手や性能を向上させた製品です。
フルのWindows 11 PCとしてSteamなど各ストアのPCゲームやアプリと互換性を保ちつつ、
・起動するとすぐにXboxアプリのゲームライブラリ。Steam等の他社ストアゲームも統合して表示
・Windowsのコードベース自体に手を加え、通常のデスクトップやゲーム以外向けのプロセスをロードせずスキップ。約2GBのRAMを解放してゲーム用に追加。
・携帯ゲーム機ライクな使い勝手としてスリープと復帰も最適化。スリープ時の消費電力を1/3に低減。
・コントローラでPIN入力してアンロックや、ゲーム中のXboxボタンで開くカスタマイズされたゲームバーでWiFi等のクイック設定など、Windowsデスクトップや設定に潜らず使えるインターフェースを用意。
・標準UIのXboxアプリはMSストアやPC Game PassのPCゲームのほか、Xboxゲーム専用機のゲームもクラウドまたはリモートプレイ用に一覧。Steam等、他ストアのゲームも統合して選べる。
・Windows 11向けアプリもそのまま互換。ポータブル向け・コントローラ操作・全画面に対応したUI導入を呼びかけ各社と協力する方針。
ROG Xbox Ally / ROG Xbox Ally X ハードウェア
ROG Xbox Ally / Xbox Ally X は、AMDの最新世代プロセッサ Ryzen AI Z2シリーズを採用した携帯ゲーミングPC。
120Hzに対応した7インチ1920 x 1080フルHD画面は、従来のROG Ally シリーズと共通です。
通常モデルの ROG Xbox Ally はRyzen Z2 Aプロセッサ、16GB RAM、512GB SSDに対して、上位モデルの ROG Xbox Ally X はさらに高性能なRyen AI Z2 Extremeプロセッサ、24GB RAM、1TB SSDを搭載します。SSDはどちらもM.2 2280で交換可。
そのほか、2つのUSB-Cポートのうち上位のROG Xbox Ally X はひとつがThunderbolt 4互換、コントローラにフォースフィードバックのインパルストリガー、バッテリーがROG Xbox Ally の60Whに対してXbox Ally X は80Wh、重量が670gと715gなど、細かな差異があります。
両機種とも発売は2025年末ホリデーシーズン予定。価格や予約受付については今後改めて発表予定です。
また、ROG Xbox Allyシリーズに搭載予定の新しいXboxアプリ / ゲームバー / Windowsゲーミングエクスペリエンスは新機種独占ではなく、従来モデルのROG Ally にも今後提供予定。
今回の発表は両社協力のフラッグシップとしてのROG Xbox Ally についてですが、マイクロソフトの基本方針としては、他社に対してもこのゲーミングに最適化したWindows 11のエクスペリエンスを提供の見込み。
マイクロソフトは前世代のゲーム機 Xbox Oneの時代から、自社パブリッシュのゲームの多くをXboxコンソール(ゲーム専用機)で買ってもPC版を買ってもどちらもダウンロードできる Xbox Play Anywhere や、一度買ったゲームは次世代ゲーム機でも最適なバージョンが自動的に選ばれるスマートデリバリーなど、PCゲーミングとゲームコンソールの境界を溶かしてゆく戦略をとってきました。
ハンドヘルドやゲーム専用機ライクな使い勝手を改良しWindows PCゲーミングを強化するとともに、ゲーム専用機のXboxでもPCでもデバイスを問わず共通のゲーム体験を提供し、Steam Deck のSteamOS等と競争してゆく戦略です。
ASUS ROG Allyレビュー。現状最高の携帯ゲーミングPC、Windowsの進化に期待 | テクノエッジ TechnoEdge
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