Googleは、写真ライブラリーの中にあるほとんど同じ構図・内容の写真を整理するための新しいAI機能を発表しました。
スマートフォンで撮影した写真をうっかり削除してしまわないよう、Googleフォトにアップロードしているという人は多いでしょう。しかしなにかの催しの時に、記念撮影のために同じ構図で何枚も撮影したり、美しい青空や夕焼け空をきれいに残したいと思って十数枚も撮った写真も「面倒くさいからまるごとGoogleフォトにアップロード」してしまっている人も多いのではないでしょうか。
今回Googleフォトに新たに追加された機能は、AIによって写真の類似性を識別し、同じ時に同じ目的で撮影された同じような写真をスタックにグループ化してライブラリーを整理します。スタックの最前面には最もよく撮れているとAIが判断した写真が表示されるようになっていますが、もちろんそれはユーザーが後から選び直すこともでき、スタックそのものを解除して再びバラバラにすることも可能です。
Googleフォトにはそれ以外にも、ライブラリーの中から身分証明書やレシート、チケット、メモなどの文書を写したものをより分けてアルバム化する機能も追加されました。文書画像から読み取った日時などに合わせてカレンダーに予定を追加することもできます。おそらくこうした写真は、リマインダーのために撮影されていると考えられるため、写真を撮るだけでカレンダーに予定として自動的に追加されるのなら、人によっては非常に便利な機能になりそうです。
Googleはここ最近、あらゆるサービスにAIを組み合わせていますが、Googleフォトはそのなかでも古くからAI機能の導入が盛んでした。そもそも、Googleフォトはユーザーのライブラリーを画像認識AIの強化に利用しており、検索の精度向上などに活用しています。少し前にも、写真ライブラリーを自動的にカテゴリー分けしてスクラップブック風に表示する「思い出ビュー」機能が追加されていました。
Googleはかつては容量無制限、無料で写真のアップロードを許可していましたが、2021年からはこれを撤廃し、15GB以上の容量を使用する場合は月額、または年額で料金を徴収するようになっています。最近は様々なサービスで値上げが行われており、少しでも出費を減らしたいと思うなら、今回追加された機能などを駆使して、不要な写真を処分してしまうのも手かもしれません。