今年秋の「iPhone 14」はどうなる?14インチの大型 iPadほか今後の未発表Apple製品まとめ

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Kiyoshi Tane

Kiyoshi Tane

フリーライター

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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iPhone 13 Pro
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  • iPad lineup (early 2022)

今年も例によって9月か10月の発売が確実視される「iPhone 14」(仮)シリーズや、近日発売の説もある次期 iPad Proや廉価モデルiPad。未発表製品のうわさは数々飛びかっているものの、確実性の高いものとそうでもないものが少しずつ見えてきています。

ここではそうしたなかでも「鉄板」に近い情報を中心に、これから発売されるであろう新型 iPhone / iPadの見通しをまとめました。

「iPhone 14(仮)」シリーズ

引き続き4機種構成説が有力

まずiPhone 14シリーズについて。製品構成は引き続き4機種ながら、通常価格モデルは小ぶりな5.4インチが廃止され、入れ替わりに6.7インチのMaxサイズが加わる見込みは多くのソースで確実視されています。すでに有名アナリストMing-Chi Kuo氏ほかの識者らが「それ前提」に話を進めているほか、金型らしき写真が複数のソースからくどいほどに出回っているためです。

First iPhone 14 Molds Show Relative Case and Camera Bump Sizes

「Proだけ」機能が増える?

また、ここ数年のフラッグシップiPhoneは通常価格の無印モデルと高価なProモデルでは主に背面カメラの性能に差が付けられてきましたが、今年はカメラはもちろんデザインやプロセッサにも「Proだけ」のプレミアム要素が増える模様です。

第1に、「フラッグシップiPhoneに付きもの」となっていたノッチ(画面上部の切り欠き)がProモデルではなくなり、「ピル+パンチホール」に取って代わられると見られています。ピルは横長、パンチホールは丸型で、どちらも「画面に穴を開ける」(自撮りカメラや顔認証Face IDの視界を確保するため)ということです。

これはディスプレイ専門アナリストRoss Young氏も述べていることで、同氏のこれまでの実績(第6世代iPad miniの画面サイズを的中させるなど)を考えれば、ほぼ当確といえるでしょう。

また、Proモデルは背面の広角カメラは解像度が12MPから48MPに向上することも定説となっています。次々と届けられるダミーモデルの画像で、どれも共通して後ろ側のバンプ(カメラパーツを収める出っ張り)がデカいのも、センサーが物理的に大型化するからだと説明されています。

iPhone 14 Pro schematic shows camera bump, changes to the notch, more

またメインディスプレイもほんのりと進化し(可変リフレッシュレートが13 Proの10Hz~120Hzから1Hz~120Hzとなる)ついにApple Watchのように常時表示が可能になるとの予想もあり。次期iOS 16ではロック画面の充実、つまり「時刻や通知などを表示しっぱなし」(常時表示)が強調されており、それと消費電力の節約を両立しやすくなると思われます。

Exclusive: iOS 16 code includes multiple ‘always-on display’ references ahead of iPhone 14 Pro

さらにiPhone 13シリーズまでは「4モデルとも同じプロセッサ」だった原則が崩れ、最新のA16 Bionic(仮)チップはProのみとの観測も有力となりつつあります。もっともA16も、A15と同じく台湾TSMCのN5P技術(5nmプロセス)製造と見られており、実は大した性能差がないかもしれません。

そうしたProモデルに対して、通常価格モデル(iPhone 14とiPhone 14 Max)は「メイン画面にノッチが続投し、背面カメラも12MPに据え置き、プロセッサはA15のまま」との予想が固まってきました。

とはいえ、RAMはProモデルと同じく6GBに格上げされ(Proが据え置きとも言う) 、前面カメラの部品が13世代より3倍近く高価となり、オートフォーカスにも対応。自撮りと動画撮影のパフォーマンスが大幅に改善するとのサプライチェーン情報が相次いでいます。

まとめると、ノッチに飽き飽きした、カメラも少しいいやつが欲しい、ロック画面もカスタマイズして使いこなしたい……というインフルエンサーにはPro推奨。iPhone 13の性能に満足しているが、複数アプリを立ち上げてサクサク切り替えたい、インスタ映えしたい人には通常価格モデルといったところでしょう。

もっとも、円安を反映してMacが軒並み値上げしたことが、iPhoneにも(より進行した円安のもとで)起こることも覚悟しておくのがよさそうです。

次期iPad Pro/14.1インチiPad/第10世代iPad(エントリーモデル)

iPad Proは順当進化と利便性向上

現行の11インチ/12.9インチiPad Proが発売されてから、すでに1年以上が経ちました。次期モデルも「だいたい1年半でモデルチェンジ」という経験則に従い、両方とも後継が9月か10月に出るとの予想がもっぱらです。ただし11インチは従来型の液晶ディスプレイ、12.9インチのみがミニLED採用という差別化はそのまま。

搭載プロセッサは、前モデルのM1チップから最新の(6月現在)M2チップへと順当に進化。ほかワイヤレス充電=MagSafe充電に対応し(背面のアップルロゴがガラス張りになる?)、カメラもアップグレードすると見られています

うわさの大型 iPad

それよりも注目を集めているのが、「前から噂されていた大型iPad」でしょう。ディスプレイサプライチェーンを専門とするRoss Young氏が「14.1インチiPad ProがミニLED画面を搭載して、2023年に出そう」と発言したことで大いに注目を集めました。

が、その後Young氏が「違った、ミニLEDなしの通常モデルだったわ」と見解を修正。パネルとLEDサプライヤーに確認が取れたとしつつ、ミニLED画面であれば大幅にコストが上がる(からあり得ない)と手のひらを返していました。

無印 iPad もついにUSB-C採用?

最後に、次期つまり第10世代の無印 iPad(エントリーモデル)。アップル的には教育市場でのシェアを広げる戦略製品として重要な位置づけですが、こちらはUSB-CとA14を採用、5G対応が噂されています。すでにiPad Pro~iPad miniまでUSB-Cに統一されている中で意外性はありませんが、順当な進化となりそうです。

Exclusive: New entry-level iPad to pack A14 chip, 5G, and USB-C connectivity

《Kiyoshi Tane》
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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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