Metaが3D映画やスポーツ配信を大幅拡充、Questにも一部提供。SWやMCU作品を新たな没入フォーマットで提供、VRグラスはIMAX Enhanced認証取得

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「Meta Connect 2026」イベントで、Metaはメガネ型のVRデバイス「Meta VR Glasses」とあわせて、3D映画や3Dスポーツ中継を軸にした映像コンテンツ配信の拡充策を発表しました。

Disney+ や HBO Maxなど複数の配信サービスによる3D作品の提供や、IMAX Enhancedへの対応、ILMと組んだ新しい没入3Dフォーマットなどを含み、一部は年内から既存のMeta Questでも展開します。

Meta VR Glassesは、メガネ型ながらMeta Questのアプリが使えるVRデバイス。セパレート式にしたことでメガネ部は約100gと軽く、ヘッドストラップなしでかけられます。

ディスプレイは5Kマイクロ有機ELを採用しDolby Visionにも対応。 視野角を一般的なVRデバイスより絞ったことで、視野角1度あたりの画素数(PPD)はQuest 3を大きく超え、Apple Vision Pro に近い高精細です。

長時間の着用に向いた軽さと画質の両面で動画視聴に適したデバイスであることから、MetaはVRゲームやPC作業と並んでパーソナルシネマ用途を訴求しています。

■ IMAXやILMと協業、3D作品の供給元を一気に拡大

Meta Connect ではハードウェアの性能だけでなく、観られる作品そのものを増やす取り組みも多数の発表がありました。主な内容は、

▲IMAX Enhanced認証をVR機器で初取得

・VRデバイスとして初めてIMAX Enhanced認証を取得
・対応作品は、IMAX独自の拡張アスペクト比で視聴可能
・Dolby VisionとDolby Atmosにも対応

▲ILMによるイマーシブ映画「VR Enhanced Cinema」

・3D映像と空間オーディオに加え、作中の場面に合わせて周囲の空間に環境や演出効果を展開する新しい視聴形式
・ILMのアプリ「Disney Immersive Cinema by ILM」で提供
・Meta VR Glassesの発売時に『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』が対応
・ILMとNational Geographicによる180度3D映像のアプリ「National Geographic: Beyond」も登場

▲Disney+など多数のサービスが2D・3Dを提供

・Disney+は11月から一部の国で『アベンジャーズ』『ブラックパンサー』などの3D配信を開始。タトゥイーンやアベンジャーズ・タワーを模した視聴空間も用意
・Peacock、HBO Max、Paramount+も、3D作品のカタログを初めて提供
・Prime Video、YouTube、DIRECTV、AMC+、Crunchyroll、Plex、Tubiなども、TVアプリを通じて2D作品を提供
・映画のレンタル・購入は年内に米国のMeta Questで数百本規模から開始し、Meta VR Glassesの発売時には世界で数千本規模に拡大する予定。Lionsgateの3D作品も含む
・今後は毎月、新たな3D映画を追加

▲古典作品の初3D化

・一部の名作を新たに3D化して提供
・James CameronのLightstorm Visionと提携し、2027年に「初の3D化」となる大作を公開予定

▲ジェームズ・キャメロン、ビリー・アイリッシュ他の独占作品

・Billie EilishとJames Cameronが共同監督したコンサート映画『Hit Me Hard and Soft: The Tour』の3D版を、11月からQuestで独占的に販売・レンタル
・Matthew Vaughn監督の新作アクション『Stuntnuts』の3D版を来年独占公開
・NBAのDraymond Green選手がシーズン中にセラピーを受ける様子を180度3D映像で収めたシリーズ『Open Season』を、9月29日からHorizon TVで配信

▲野球・フットボール・UFCなどスポーツも180度3D配信

・ESPNと組んだ8K・180度映像の「Immersive Sports」を、今年の大学フットボールからMeta Questで開始
・Meta VR Glassesの発売後は、MLB、NBC Sports、TNT Sports、UFCなどと年間100以上のイマーシブなライブ中継を提供する計画

上記は米国での提供予定。日本国内での提供状況は今後改めて発表予定です。

■ 3D映画配信の実質Vision Pro独占を破る

Meta Quest も従来からパーソナル大画面を売りにしてきましたが、ディスプレイとしての性能は必ずしも映画向きではありません。

映画館のように明るさを損なわないステレオ3D立体視こそできるものの、Quest 3のディスプレイは色再現性より高速応答を重視した液晶で、解像度25PPD止まり。快適に見られる限界までスクリーンを広げても、画素数では4Kテレビに及びません。

画質以前の問題だったのは、3D映画の高画質な配信そのものがほとんどなかったこと。一般的な映像配信プラットフォームは、3Dで見られる環境がごく少ないためいまやほとんど3D配信をしておらず、サブスクでも買い切り・レンタルでも作品のラインナップは極めて限られていました。

たとえばQuestのBigScreenアプリは以前、仮想の映画館で3D映画が見られることを売りとしていましたが、決まったラインナップをローテーションで上映して、ユーザーは都度チケットを購入する方式でした。

サブスクや多数のカタログから選べるようにするとライセンス費用でビジネスが成立しないため、3Dシアターのデモ的な範囲に留まり、現在ではVODビジネスから撤退しています。

(▲画像:Apple Vision ProのDisney+アプリ。スター・ウォーズのタトゥイーンや、アベンジャーズ・タワーなどの3D環境で映画を見られる)

一方で、Appleは「空間コンピューティングデバイス」Vision Proの発売時から150本以上の3D映画を用意。Apple TVアプリでレンタル・販売するほか、Disney+もVision Proアプリでは同じサブスク費用のまま多数の4K HDR 3D版が見られるなど、VRデバイス向けの高画質3D映画配信ではほぼ唯一の選択肢でした。

最近ではAndroid XRデバイスGalaxy XRの発売にあわせ、GoogleもGoogle TVで3D作品の購入・レンタルを提供しはじめましたが、まだ作品数は少なく、各社の配信アプリに3D作品が含まれる状態ではありません。

こうした状況を踏まえると、今回MetaがMeta VR グラス発表とあわせ、Disney+をはじめ複数の配信サービスで3D作品を提供する施策を発表したのは画期的。既存のMeta Quest向け配信とあわせて、これまでほぼApple Vision Proでしか楽しめなかった3D映画のプライベートシアター視聴が広がることには大きな意義があります。

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