AIエージェントと人間のアイデンティティを統一管理する「Unified Access 」、1Passwordが発表

テクノロジー AI
新野淳一

ITジャーナリスト/Publickeyブロガー。IT系の雑誌編集者、オンラインメディア発行人を経て独立。2009年にPublickeyを開始しました。

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パスワードマネージャ「1Password」を提供している1Passwordは、IDとパスワードやパスキーを用いた人間のアイデンティティだけでなく、AIエージェントが用いるシークレットなどの管理も1Passwordに統合することで、人間とAIエージェントのアイデンティティ管理を統一的に実現する新機能「Unified Access」を発表しました

一般に企業においては、ユーザーIDを人事や情報部門が管理し、どのユーザーがどのアプリケーションやデータにアクセスできるかなどを統制しています。

しかし最近になって急速に普及しているAIエージェントは、それを利用する従業員が独自にAIエージェントのためのシークレットを発行し管理しているため、まるで人間のように振る舞うようになってきたAIエージェントが、社内外のどんなアプリケーションを利用し、どこにアクセスしているのかを企業が管理できるようになっていない状況が発生しています。

1PasswordのUnified Accessは、1Passwordだけで人間のアイデンティティのAIエージェントのシークレット管理を統合することで、こうした課題を解決しようとするものです。

AIエージェントに必要なときのみシークレットを提供

1Passwordは人間向けにはこれまでと同様に、Webサイトやアプリケーションのログイン時などに、そのWebサイトやアプリケーションに一致したIDとパスワードの自動入力やパスキーの提供を行い、安全かつ便利なアイデンティティ管理を提供します。

見かけやURLが正規のWebサイトに似せた悪意のあるWebサイトへ間違ってアクセスしたとしても、正規のWebサイトとURLが確実に一致しなければ1PasswordからIDとパスワードが提供されないため、フィッシング詐欺などに有効に働きます。

と同時に、AIエージェントに対しても必要なシークレットを要求されたときにのみ提供する機能を提供します。これにより、AIエージェントがつねに必要な権限をすべて持って活動するというこれまでの状態から、必要なときに必要な権限だけを獲得するようになり、より安全な運用が可能になるとしています。

これにより人間とAIエージェントのアイデンティティを統一的に管理統制できるようになることに加えて、今後より多くの作業が人間からAIエージェントに委譲されるようになる中で、安全な運用が可能になります。

主要なAIエージェントやAIブラウザなどと統合

1PasswordはこうしたUnified Accessの機能について、主要なAIエージェントやAIブラウザなどとの連携を発表しています。

  • AnthropicとOpenAIは、1Passwordのシークレットの保存庫をWebベースやIDEベースのサービスから利用可能にする

  • Cursor、GitHub、Vercelは、それぞれのワークフローやIDEを1Passwordと統合し、CI/CDパイプラインなどで利用可能にする

  • Anchor Browser、Browserbase、KERNEL、PerplexityなどのAIブラウザは1Passwordと統合し、必要なときにシークレットにアクセスできるとともに監査ログが記録される


この記事は新野淳一氏が運営するメディア「Publickey」が2026年3月26日に掲載した『1Passwordが人間とAIエージェントのアイデンティティを統一管理する「Unified Access 」発表』を、テクノエッジ編集部にて編集し、転載したものです。

《新野淳一》

新野淳一

ITジャーナリスト/Publickeyブロガー。IT系の雑誌編集者、オンラインメディア発行人を経て独立。2009年にPublickeyを開始しました。

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