XREALも1200p新型『XREAL 1S』発表、単体2D - 3D変換対応。Switch 2出力対応バッテリーXREAL Neoも。面白くなって来やがった

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Ittousai

Tech Journalist. Editor at large @TechnoEdgeJP テクノエッジ主筆 / ファウンダー / 火元

XREALがARグラスの新製品『XREAL 1S』を発表しました。XREAL製品としては初の1200p (縦に1200画素)の高解像度に対応するモデルです。

さらにARグラスとして初めて※、あらゆる2Dコンテンツをグラス単体で3D化する3D変換に対応します。

Sは『Special』『Sperior』。現行XREAL Oneより安価

XREALはARグラスの最新世代モデルとして、2025年発売の『XREAL One』、新光学系X-Prismで視野が広い『XREAL One Pro』を販売中です。

製品名に『S』が付くパターンは各社により廉価版だったりマイナーチェンジ版だったりしますが、XREALによれば1Sは『Special(特別)』『Sperior(優れた)』のS

解像度の点では、XREALで初となる1200pに対応。従来は1080p (1920 x 1080)止まりだったため、明確にSperiorです。

視野角については、XREAL Oneの50度から、52度にわずかに拡大。明るさについては、Oneの600ニトから、改善してOne Proと同じ700ニトになりました。

光学系としては、XREAL Oneや過去のモデルと同じバードバスを採用(斜めの大きなハーフミラーが見えるやつ)。上位モデルのXREAL One Proは新しい光学系のX-Prismを採用して58度という広視野角を実現していますが、1Sは原理としては従来と同じ、でありつつ製造過程の洗練で品質の向上したバードバス採用とのこと。

ARグラス初の単体2D - 3D変換、YouTubeもXも勝手3D化

XREAL 1Sの大きな売りのひとつは、メガネ単体であらゆるコンテンツをリアルタイムに3D化できること。

画像を解析して奥行きを推定し、左右の目の視差に応じた映像を新たに生成、グラスで見ると3Dに見える技術です。

2D画像の3D化はたとえばApple のVision Proや、PC向けソフトウェアなど様々なデバイスやサービスがすでに提供してきましたが、XREAL 1S はメガネだけで、USB-C(DP)入力されたあらゆる2D映像信号をリアルタイムに3D化できる点が特徴。

YouTubeや映画コンテンツはもちろん、スマホゲームも、Nintendo Switchなどのゲームもなんでも3D化。映像コンテンツに限らず映像信号はなんでも常に変換するため、たとえばスマホのホーム画面でさえアイコンが背景から浮いて見えます。まったく奥行きなど考えていない漫画なども、背景から被写体が浮いた画像に。Twitter / Xのタイムラインすら無駄に没入感がある3Dになります。

実際にスマホの動画アプリで試してみましたが、変換で映像の滑らかさはやや落ちるものの、おおむね破綻の目立たない3Dを実現していました。

もとから3D映像としてクリエイティブな意図を持ったものはともかく、推定による3D変換、しかもリアルタイムでは「正しく」変換できるとは限らず、微妙に破綻したアーティファクト(人工物、ゴミ)が見えたりしますが、人間の目にとって2Dより自然な没入感があることは確かなので、コンテンツとユーザーによってはこれがキラーになるかもしれません。

なお、同じビデオグラス / サングラス型ディスプレイ製品ではVITUREが以前から2D / 3D変換を売りにしてきましたが、あちらはスマホやPC側のNPUに処理をオフロードする必要があり、単体で完結はしません。

XREALとて単体では映像を見ることはできず、何らかのデバイスをつなぐのだから「単体とは?」という話もありますが、XREAL 1Sはメガネ内のX1チップのみで処理するため、スマホ側のアプリを問わない利点があります。

Switch 2モバイルドック兼用バッテリー XREAL Neoも

同時に発表されたXREAL Neo は、製品名からは何をするのか全く分かりませんが、公式の呼び方では「モバイルバッテリー」。直付けのUSB-Cケーブルでスマートフォンに接続し、本体のUSB-C端子でXREALのメガネに出力します。

特徴は、ニンテンドースイッチ2のTVモードを有効にするモバイルドックとして機能すること。

Switch 2は特定の電圧で電源を供給されたときのみ、ドックに載っていると判定して外部に映像を出力する挙動です。XREAL Neoはこれを模倣して、Switch 2とNeo、ARメガネさえあればどこでも仮想の大画面でSwitch 2のゲームが遊べます。

XREAL 1S 、XREAL Neoとも本日より予約受付を開始し、1月下旬に発売予定。

価格はXREAL 1S が6万7980円、Neoは1万4580円。

セット売りでは8万2560のところ、7万6560円になる予約サプライズも実施します。

《Ittousai》
Ittousai

Tech Journalist. Editor at large @TechnoEdgeJP テクノエッジ主筆 / ファウンダー / 火元

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