ドナルド・トランプ大統領は、米国のすべての連邦政府機関に対し、Anthropicの生成AIサービス「Claude」の使用を「即時取りやめ」るよう指示したことを、自ら設立したSNS、Truth Socialへの投稿で明らかにしました。
これは、Anthropicが自社のAIモデルを大規模な国内監視や完全自律型兵器の推進に使用することに強く反対し許可しなかったことに対する措置です。

大統領は「我々はそれを必要としていないし、望んでいない。彼らとは二度と取引しない」と述べ、さらに「即時の取りやめ」という表現を用いてAnthropic製品の排除を政府機関に指示しています。しかし実際には他のAIエージェントへの段階的な移行のため6か月の猶予を設け、そのかわりにAnthropicには移行について協力することを求めています。
大統領の投稿には、以前に話が出ていた「Anthropicが協力を拒んだ場合、同社を ”サプライチェーンリスク”に加える」という、報復的措置については言及がありませんでした。しかし、戦争省(Department of War:DoW。昨年の大統領令により国防総省から改称)のピート・ヘグセス長官は、Xへの長文投稿でAnthropicを「国家安全保障に対するサプライチェーンリスクに指定するよう指示」したと述べています。
今回のAnthropicへの措置が発表される直前、OpenAIのサム・アルトマンCEOは従業員に対し、Anthropicが「大規模な国内監視や完全自律型兵器の推進」を拒否したことについて、OpenAIもAnthropicと同じ「レッドライン(最後の一線)」を共有しているとし、OpenAIが米国の防衛に関して結んでいる契約においても「国内監視や自律型攻撃兵器など、違法またはクラウド展開に適さない」用途については拒否すると伝えたことを明らかにしました。アルトマン氏は「国防総省はこれらの企業に対してDPA(国防生産法)をかざすような脅迫はすべきではないと個人的には考えている」とも述べています。
さらに、GoogleとOpenAIのAI開発に携わる従業員有志は、Anrhropicのダリオ・アモデイCEOが強調した2点の拒否項目を支持し団結するとの公開書簡に署名を開始。公開時点で合計450人前後、記事執筆時点では合計650人以上(匿名含む)がこの書簡に署名しています。
この書簡では、政府がGoogleおよびOpenAIにも問題の2項目について同意を迫っていると主張しており、政府が他のAI企業もAnthropicに倣うことを恐れて各社を分断しようとしていると述べ、この書簡が「DoWからの圧力に対し、共通の理解と連帯を築くために役立つ」と主張しています。
DoWとの契約に関しては、今週初めに機密業務におけるAIモデルの使用についてxAIとも協議を開始したことが伝えられています。
ちなみに、OpenAIの共同創業者で現在は自身のAI企業を率いているイリヤ・サツケバー氏はXへの投稿でAnthropicを支持するコメントを発表しています。一方、数百名の従業員が公開書簡に署名しているGoogleは、この問題に関する見解を表明していません。









