OpenAIサム・アルトマンとジョナサン・アイブのコラボAI製品、「技術的問題」で開発難航中との報。プライバシーの対処などに苦慮か

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Munenori Taniguchi

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OpenAIのサム・アルトマンCEOと元アップルのチーフデザイナーであるジョナサン・アイブ氏が手掛ける「新世代のAI搭載コンピューター製品」の開発が難航している模様です。

両氏が共同で設立した、AIデバイススタートアップ企業ioは、今年5月にOpenAIが約65億ドルで買収した際に「新世代のAI搭載コンピューター製品」を開発中であり、アルトマン氏は引き続きアイブ氏と彼のチームが「新世代のAI搭載コンピューターの開発」に協力すると述べていました。

この「新世代のAI搭載コンピューター」は、手のひらサイズでディスプレイを持たず、身につけたユーザーの周囲環境から音声と視覚的な手がかりを常時読み取って、ユーザーの要求に応答できるようになると謳われています。

ただ、Financial Timesの情報筋によれば「奇妙なAIガールフレンドとは違う、コンピューターの友だち」と説明したというその製品は、その開発において「友だち」としてのパーソナリティーの確立や、周囲の状況を視覚的・聴覚的に収集することに関するプライバシーの問題、製品が大量に販売され稼働した際にAIクラウドに求められる処理能力およびコストの増大といった問題の解決に苦労している模様です。

この製品は、開発を推進する2人の知名度が高いこと、そしてOpenAI初のハードウェアプロジェクトということもあり、発表時は大々的に報じられました。ただ、当時からこの製品が何のためのもので、どんなことに役立つのかについては、いまいちはっきりした説明がされていません。

ふんわりした情報からは、Humane AI Pin的なデバイスになるのではないかとも想像できますが、そのHumane AI Pinは消費者のニーズを掴むことができず、販売不振で早々に市場から姿を消しました。

このOpenAIのプロジェクトは、発表当時は2026年内に発売とされていましたが、消費者に「欲しい」と思わせるなにかがなければ、Humane AI Pinと同じ轍を踏む可能性があり、同社は慎重な開発姿勢で取り組んでいるのかもしれません。


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《Munenori Taniguchi》

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