「Z世代に中古コンデジが人気」は本当だった!香港の中古店は若い女性ばかり。ソニーMavicaやGalaxy S4 Zoomなど懐かしい機種も(山根康宏)

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山根康宏

山根康宏

香港在住携帯研究家

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「Z世代に中古コンデジが人気」は本当だった!香港の中古店は若い女性ばかり。ソニーMavicaやGalaxy S4 Zoomなど懐かしい機種も(山根康宏)
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昨年あたりから若者の間に昔のデジカメ、特に小型のコンデジ人気が広がっていると言われています。

スマートフォンがあれば高画質な写真が撮れて当たり前の時代ですが、古いコンデジの粗い画質によりアナログ感を味わえる他、コンデジそのもののデザインにも魅力があるのでしょう。とはいえ本当に昔のコンデジなんて売れてるのでしょうか?

実はこのブーム、日本だけではなく中国や香港でも同じなのです。その現場を見るために中国・深センを訪れてみました。

深センの電脳街「華北路」にはスマートフォン関連の店、特にケースなどのアクセサリを扱う問屋ビルが多数あります。またそれに混じって中古PCを扱う店などもありますが、とあるビルは昔からカメラ関係の製品を扱う店が多数入っていました。

しかし最近ではカメラ業界は勢いが無く、そのビルの中もほとんどの店が出てしまい、閑散とした状況が続いていました。ところが2024年2月に訪問してみたところ、中古のコンデジを並べる店が多数あったのです。

日本なら中古品はきれいに掃除されていたり、箱があったり、なくてもケーブルが付属していたりなど、そこそこいい状態で販売されています。一方、深センのこの中古屋では日本ならジャンク扱いに近いような状態のコンデジがずらりと並んでいます。

ただし動作チェックは行われていますし、汚れもある程度はきれいにされています。それでも本体は傷だらけのものが多く「美品」はほとんどありません。

雑居ビルでもなく、またビルの入り口に案内があるでもなく、薄暗いエスカレーターを上がったフロアにこの手の店が多数並んでいたのですが、そこに普通の若い女性たちがやってきてはコンデジを物色していました。実際に撮影テストも可能で、お店の方もジャンク品を売りつけるのではなくしっかり動くものだけを集めて販売しています。

これらの製品が中国で売れるのも、デジカメ全盛時代から互換バッテリーを作っているメーカーが多数あり、古いデジカメでもまだ互換バッテリーが存在するからでしょう。古い製品の電源・電池問題は中国では存在しないのです。

またメモリカードも容量が少ないものならばマイクロSD、ミニSDも安価に出回っています。PCとの接続ケーブルが無くてもメモリカードリーダーでデータの転送は可能ですし、バッテリーも充電台があればケーブルはいりません。

続いてこちらは香港の古い電脳ビル。ここの一角にも中古コンデジ屋がありました。女性客が来るようなたたずまいのビルではありませんが、来客は10~20代の女性ばかりです。

香港は昔からコンデジユーザーが多かったこともあり、品ぞろえはかなり充実しています。また比較的程度のいいものも多めでした。当然ですがキャノン、ニコン、ソニー、オリンパスなど、日本メーカーの製品ばかりですね。1000台くらい在庫はありそうです。

香港は世界中からモノが輸入されてくる場所ですが、デジカメは日本と海外で型番が異なるものがあります。以下の写真は日本モデルと海外モデルの型番比較表。日本版の中古を買っても香港で売っている互換バッテリーの海外モデルの型番がどれなのかをわかりやすく表にしているわけです。

なお日本モデルは日本語しかメニューにないなんてこともありますが、香港人はそのあたり「全く」気にしません。生まれたころから輸入品に慣れているので「言語が無いのか」なんてことも不思議と思わないのです。

こちらは日本モデルと海外モデルの型番比較表

筆者もちょっと物色してみました。昔使っていた懐かしのコンデジが見つかるだけでも楽しいものです。そしてその中から掘り出し物を発見。

サムスンが2013年に発売したGalaxy S4 Zoomです。光学10倍ズーム搭載という、当時のスマートフォンではありえない高倍率望遠を搭載したモデルでした。

このころのサムスンはまだデジカメ事業も行っており、スマートフォンにカメラを融合させる実験的なモデルをいくつか出していたのです。


ちょっと前までは誰も見向きもしなかった中古のコンデジが、こうしてまた注目を浴びるのはいいことですね。特に日本メーカーの製品が再び使われるということは、日本を再認識してもらえるきっかけにもなります。さらにフロッピーディスクに直接写真を保存できるソニーの「Mavica」など、昔の名機に再び出会えるきっかけを、中古コンデジブームは生み出しているのです。



この記事は、テクノコアが運営するメディア「技術の手帖」掲載の記事をテクノエッジ編集部にて編集し、転載したものです。



《山根康宏》
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