生成AIグラビアをグラビアカメラマンが作るとどうなる?第11回:Stable Diffusion 1.5の注目ModelやLoRAを紹介+α版 (西川和久)

テクノロジー AI
西川和久

1962年生まれ。プログラマー、IT系ライター、カメラマン(主にグラビア)と、三足の草鞋になってもう四半世紀。

特集

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気になるSD 1.5用ModelやLoRA

ここのところ、生成AI画像環境構築やアプリの使い方などで3回、顔LoRA制作…と少し重いネタが続いたので、今回は軽めの気になるModelやLoRAを作例と共にご紹介したい。

Beautiful Realistic Asians v7 (BRAv7)

Modelは何と言っても本連載で何度も登場しているBeautiful Realistic Asians、通称BRAのv7が10月7日にリリースされたことだ。

v6から何処が変わったのか?は何とも表現し辛いのだが、決まるとご覧の通りなかなか自然な絵が出る。特に夜は独特の雰囲気だ。顔はv6の普通の子から、少し美人系に戻った感じだろうか。

Beautiful Realistic Asians v7 (BRAv7)
https://civitai.com/models/25494/beautiful-realistic-asians?modelVersionId=177164
Sampling method: DPM++ 3M SDE Karras
Steps: 20, CFG Scale: 5~6

ただ以前ほど盛り上がってないのは、筆者も含めSDXLへ移行組みがそれなりの割合になっているから…と言うのが考えられる。BRAのSDXL版が望まれるところ。

ClearVAE

BRAに限らないのだが、後でPhotoshopなどを使い発色を加工したい場合など、ちょっと色濃いな…と言う時がある。呪文や各種パラメータを触ると絵柄まで変わってしまうので、この様なケースでは発色やディテールを司るVAE(Variational AutoEncoder)をClearVAEに切り替えると、絵柄そのまま彩度/コントラスト共に浅くなり触りやすくなる。

1
2
  1. 通常

  2. ClearVAE

ClearVAE
https://civitai.com/models/22354?modelVersionId=88156

このClearVAE、元々はイラスト用で鮮やかな発色にするものだが、リアル系に使うと組み合わすModelにもよるが、何故かご覧の様に地味になり、その昔、デジカメの画質評価などでよく使った「素材性重視」と言った感じの発色に変わる。当時はパッとしない地味な画作り的な悪い意味で使う事もあったのだが、今回はもちろんそうではない(笑)。

ダウンロードしたVAEは、[WebUIインストールフォルダ]/models/VAE/へ入れればOK。VAEを変更可能にするには、Settings > User Interface のこの部分に、sd_vaeを追加すれば良い。ついでにCLIP_stop_at_last_layersも設定しておくと、両方合わせてSD 1.5とSDXLを行き来する時に便利だ。

Settings > User Interface のこの部分に、sd_vaeを追加する

無事設定出来たら以下の様に、画面の上部にCheckpointと並んでVAEとClip skipの選択画面が追加される。これで自在にVAEをコントロールできる。

画面の上部にVAEとClip skipの選択画面が追加される

なお、SD 1.5用とSDXL用はVAEが異なるので、この点は注意して欲しい。これも含め切替可能にするのは意味がある。

VoidnoiseLoRA

最近出たLoRAで面白いのは「アジア系女性の目」に特化したVoidnoiseLoRA。目力が強く表現…とある。Trigger WrodAsianEyesEra。重み1に近づくほど、今風のかなり盛った感じになる。誇張し過ぎないなら0.6未満辺りだろうか。

重み0.0
重み0.2
重み0.4
重み0.6
重み0.8
重み1.0

VoidnoiseLoRA
https://civitai.com/models/171176/voidnoiselora

ここまでは扉の写真も含め全てBRAv7を使用している。これだけいろいろなテイストが出せるのもBRAv7ならではと言ったところ。

yayoi_mix v2.5

yayoi_mixはBRAをベースに使いやすいようチューニングされたModelで、その大本がv7になったため、合わせてUpdateしている。大してガチャらず以下の2枚が出たのは流石だ。

yayoi_mix v2.5
https://civitai.com/models/83096?modelVersionId=178711
Sampling method: DPM++ 2M Karras
Steps: 25, CFG Scale: 5.5

このyayoi_mix v2.5、BRAv7が10月7日に出た後、たった2日後の10月9日のリリースとなっている。作者であるこたじろうさんのパワーには驚くばかり。

PVC_STYLE

次は筆者にしては珍しい非リアルなPVCフィギュア系だ。個人的には興味無いジャンルなのだが(笑)、出てくる絵にちょっと驚いた次第。ご覧のようにかなりリアル。呪文は前回のハロウィンのをそのまま顔LoRAだけ外したものとなる。このテイスト、好きな人は好きなのではないだろうか。

PVC_STYLE
https://civitai.com/models/142563?modelVersionId=158108
Sampling method: DPM++ 2M Karras
Steps: 25, CFG Scale: 7

以上、SD 1.5用のModel 3点、LoRA 1点、VAE 1点をあげてみた。最近はSDXLの方を追っているためあまり情報を収集しておらずこんな感じで申し訳ない。

今回の締めのグラビア。+αはControlNet / Depthでよりリアルに

普段あまりContorlNetを使わないのだが、先日諸事情で触っていて気づいたことがある。それは実写を元にControlNet / Depthを使うとよりリアルになる(こともある)と言うことだ。

実写の写りにもよるだろうが理由はおそらく、顔などの丸み(立体感)やポーズが自然になるからでは…っと思っている。論より証拠。下のグレー画像が実写からDepth情報を得たもの。被写体の顔が出てしまうので実写そのものはお許し頂きたいが、ご覧のように自撮りした一枚となっている。グラビアはそれを使ったSD 1.5(yayoi_mix v2.5)の画像だ。

実写からControlNet / Depthで生成した自撮りグラビア!

上記の普通にyayoi_mix v2.5で生成した2枚もそれなりにリアルだが、これはより自然な感じに仕上がっている。Instagramで「今日の一枚!」風に載ると多くの人は生成AIと分からないのではないだろうか。もちろんこの手法はSDXLでも有効。いろいろ試して欲しい。

次回は引き続き軽めでSDXL関連のModelやLoRA、そして+αをご紹介する予定だ。


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第一回は10月26日(木曜日)19時から1時間を予定。終了後にアーカイブも配信いたします。


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《西川和久》
西川和久

1962年生まれ。プログラマー、IT系ライター、カメラマン(主にグラビア)と、三足の草鞋になってもう四半世紀。

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