SNOWのAIアバター(有料)が流行っているので、無料サービスで対抗してみた(CloseBox)

テクノロジー AI
松尾公也

テクノエッジ編集部 シニアエディター / コミュニティストラテジスト @mazzo

特集

SNOWのAIアバター(有料)が流行っているので、無料サービスで対抗してみた(CloseBox)
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最近、AIアバターというのが流行中です。

ここ数日、Facebookを見ると、ちょっと男前になったおじさんたちの写真が次々と流れてくるようになりました。これは、人物を美化してくれるスマートフォンアプリ「SNOW」の「AIアバター」という機能を使ったもの。写真を10枚以上送ると、AIを使って多少かっこよくなった写真を50枚送ってくるのです。

そういえば1カ月ちょっと前、AIを使って写真を高精細化するアプリ「Remini」がAIアバターという機能を追加したというので、妻の数枚の写真からアバター(というかプロフィールアイコン)を作成する機能を試した記事を書いていました。


それが最近になってなぜかランキング急上昇。何事かと思っていたのですが、「SNOWの新機能」で間違って検索されていたということがわかって納得したのでした。

じゃあSNOWで試してみるかという話になるのですが、どうもこれはStable Diffusionをベースにしたものらしく、ならばMemeplexのカスタム学習と比較するかとも考えましたが、それには月額1200円以上かかるので、SNOWの480円からと比較するのは不公平。そんなとき、都合よくMemeplexに同種のことができる新機能が追加されました。

SNOWの場合は同一人物の写真を10枚以上送り、先方から送られてくるバリエーションは選り好みできないのに対し、Memeplexの新機能は、使う写真は1点だけ。無料で何度でも実行できるらしいのです。

というわけで、試してみることにしました。

詳しくは、Memeplexを運営している清水亮さんのnote記事をお読みください。

秒速で、しかも無料で作れるAIアバター

具体的には、AI作画をするときに下絵画像をアップロードする機能を使います。使いたい写真をimg2imgとして送ると、それが入力画像として固定され、「InstructPix2Pix」という、AI作画界隈でここ数日話題の新機能が使えるようになります。

すると、下絵として使った写真に対して、言葉で描画命令を与えることができるのです。

例えば背景をごっそり入れ替えたり、服を別のものにしたり、顔をちょっとだけよくしたり、髪型を変えたり、といったことを、いわゆる「呪文」(プロンプト)で指定できるわけです。

自分の写真のバリエーションを読者の皆さんに延々とお見せするのは酷だと思うので、妻のたぶん30代くらいの写真を使うことにします。この写真の表情はとてもいいのですが、背景がおもちゃがとっ散らかった部屋で、なんとかならんものかと常々思っていたのでサンプルにはちょうどいいかもしれません。

▲元の家族写真

これをトリミングして下絵にして、「portrait of a woman」と指定すると、こんな感じになりました。

ちょっと顔つきが西洋人っぽくなってしまいました。それに背景のごちゃごちゃは消えていません。

ならば、背景ボケを入れてみましょう。

「strong front lighting, background bokeh」を加えると、たしかに背景は消えましたが、幻想的になりすぎ。顔も本人とはちょっと外れてしまいます。

じゃあ、背景を入れ替えて、「Portrait of a woman in the city light」とすると、おもちゃの散乱した部屋にいる美しいおかあさんから、シャレオツな都会に佇む美しいレディーに変わります。なぜか化粧もしています。

そうそう。こんな感じにしたかったんです。薄くお化粧するとこんな感じになります。

ちなみに妻の左下にいる黒いかたまりは次男の頭なのですが、次のバリエーションではツートーンでシックなドレスの黒い部分に変わります。髪型もなんか都会的になってます。

こういうのをうまい具合にやってくれるのが面白いところ。もしこれを自分でPhotoshopでやれと言われてもぜったいに無理でしょう。Adobe Senseiにもそこまでの機能は実装されていません。

一方で、SNOWのAIアバターの良さは、こちらが特に指定しなくても、いい塩梅の美化をしてくれて、アングルもさまざまなものが用意されている点にあります。比較するのもおかしいのですが、自分でいろいろ試したいという人にとってはいい選択肢じゃないかと思います。これを使っている人が自覚しているかどうかはわかりませんが、筆者がこの連載の中でやってきたことと、技術的には同様なことをやっているわけです。

そんなわけで、写真を10枚も用意できないけど自慢の1枚があって、でもちょっとここがいらないんだよなあとか不満な点があるのなら、試してみてはいかがでしょうか。無料ですし。

そしたら、Memeplex、さらに「秒速で作れる無料のAIアバター」なる機能を追加してきました。面倒な手続きなしで、20枚くらいのさまざまな技法による画像が次々に変換されてくる仕組み。こっちは超お手軽なので、気軽に楽しんでみては。使い方は、清水さんのnoteでどうぞ。



《松尾公也》

松尾公也

テクノエッジ編集部 シニアエディター / コミュニティストラテジスト @mazzo

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