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顔認識AIに見つからないニットウェア『Manifesto』 動物と誤認させるパターンを編み込み

テクノロジー AI
Munenori Taniguchi

Munenori Taniguchi

ウェブライター

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ガジェット全般、サイエンス、宇宙、音楽、モータースポーツetc... 電気・ネットワーク技術者。実績媒体Engadget日本版, Autoblog日本版, Forbes JAPAN他

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顔認識AIに見つからないニットウェア『Manifesto』 動物と誤認させるパターンを編み込み
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イタリア・トリノのスタートアップ企業Cap_ableが、着用すれば顔を隠さずとも顔認識AIに認識されなくなるとうたうニットウェアコレクション「Manifesto」を発売しました。

Cap_ableによれば、この独特の色使いとややサイケデリックな風味もある特徴的なデザインによって、画像認識 AIは人がいるのではなく何らかの動物と勘違いし、顔認識処理を行わなくなるとしています。

共同設立者でCEOのRachele Didero氏は、ニューヨークの大学で修士課程に在籍していたときに初めてAI顔認識技術を知り、ファッションデザインとコンピューター科学を融合して、毎日身につけるもので個人情報を守ることができないかと考えたとのことです。そして、顔認識ソフトウェアを欺くパターンを生み出すための「敵対的アルゴリズム」を開発しました。

たとえばキリンなど動物の画像を与え、敵対的アルゴリズムによってそれを調整します。または、コンピューターにイメージやパターンの色、サイズ、形の設定値を入力して、それをアルゴリズムに処理させました。

できあがったデザインパターンは、人間にはやや派手に見える不思議なパターンだったりするものの、AIシステムが着用者の全身を見たときに、それを人間ではなくシマウマや犬、キリンなどと勘違いする「きっかけ」がデザインの中に編み込まれ、顔認識システムが着用者の顔を分析するのを防止する仕組みです。

Didero氏は、YOLO(You Only Look Once)と呼ばれるニューラルネットワークベースの物体検出システムを使って、できあがったデザインによるテストを繰り返しました。現在、Cap_ableのウェブサイトで販売しているManifestoコレクションのデザインパターンは、YOLOによるテストでは60~90%の確率で顔認識に失敗するとのことです。

なお、Didero氏は活動拠点としているミラノやニューヨークでこの服を着て出かけると、意外にも人々の反応は良好で「クールだね」などと声を掛けられるのだとか。土地柄、奇抜なファッションに慣れている人が多いというのもあるのかもしれないものの、プライバシーを保護できて、なおかつ格好良いと思われるのなら、これほど良いことはありません。

Cap_ableは、このデザインパターンを使った衣類を販売する事業のため、昨年末にKickstarterのキャンペーンを実施し、およそ5000ユーロを集めました。

ウェブサイトでは、ややお高めな価格設定ながら顔認識AIから人々を保護するニットウェアコレクションとして、いくつかのアイテムを販売しています。またCap_ableは現在、ミラノ工科大学のアクセラレータープログラムに登録してビジネスモデルを練り直し中で、年内にも投資家に売り込みを行う予定だとしています。


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《Munenori Taniguchi》
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