アップル、秋の新MacやiPad はイベントなし・リリースのみで発表の可能性。M2 ProやM2 Max搭載モデル、M2 iPad Proなど

ガジェット PC
Kiyoshi Tane

Kiyoshi Tane

フリーライター

  • X

著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

特集

アップル、秋の新MacやiPad はイベントなし・リリースのみで発表の可能性。M2 ProやM2 Max搭載モデル、M2 iPad Proなど

アップルが9月のiPhone 14シリーズ発表会に続き、10月にも新製品発表イベントを開催することは、情報筋の発言や近年の前例から半ば確実と思われていました。が、そう主張していた中心人物が「やはり、ないかもしれない」と見通しを翻したことが注目を集めています。

その人物は、アップル関連の最有力リーカーと名高いBloombergのMark Gurman記者です。そもそもGurman氏は「Far Out」イベントの日にちを正確に言い当てており、それに続いて「10月にもイベントがある」と言ったために、他の情報源もほぼ事実として扱っていた次第です。

しかしニュースレター「Power On」最新号概要はこちら)でGurman氏は「アップルは2022年内に、もう大きなイベントを行うだけの持ち合わせが残ってないかもしれません」と発言。年内に発表される新製品はあるにはあるが、催し事を行うに値するほどでは……との軌道修正を投下しています。

そして現時点での判断としては、年内の新製品発表は「プレスリリース、ウェブサイトの更新、一部のメディア関係者への説明会」を通じて行われる可能性が高いと述べています。

実際、アップルは複数の新製品を投入しながらも、すべてウェブ上でのニュースリリースのみで済ませたことがあります。

たとえば2019年3月の発表ラッシュは、人によっては記憶に鮮明に残っているはず。まず3月18日(以下、日本時間)に新型iPad miniとiPad Airが、19日にはiMacが、20日には第2世代AirPodsがなんの予告もなく発表。まるで25日のイベントを新サービスのみに集中するため、ハードウェア新製品をさっさと先出ししたような印象がありました。

では、2022年内にどんな新製品が発表されるのか? Gurman氏の予想は次の通りです。

  • Mac miniのM2および「M2 Pro」モデル

  • 「M2 Pro」と「M2 Max」チップ版の14インチと16インチMacBook Pro

  • M2搭載の11インチおよび12.9インチiPad Pro

  • A14チップ(iPhone 12と同じ)搭載、RAMを増量したApple TV

これらの噂話については、背景や各リーカー・アナリストの発言を含め以前の記事にまとめていますので、そちらをご参照下さい

製品としてみれば、M1 Mac miniのコンパクトな筐体そのままにM2のパワーを備える新型や、あるいは最高級の内蔵ディスプレイを持つMacBook Proモデル2つのGPU性能をさらに強化することは、なるべくワークフローやデスク周りの環境を変えたくない、でも重い動画をサクサク処理できるパワーは欲しいというプロユーザーには魅力的な展望ではあります。

が、その大半がひとことで言えば「ガワは旧モデル、新型プロセッサに載せ替えただけ」とも言えます。

9月の「Far Out」イベントでは、頑健なボディを持つApple Watch Ultraや、画面上部にDynamic Island(TPOに応じて変化するUI)を持つiPhone 14 Proモデルといった、先代製品からのビジュアル的な変化がありました。それに対して、M2 Mac miniにしろM2 Max版MacBook Proにせよ、見た目は1年前の製品と変わり映えせず、イベント向けとは言い難いという見方もあります。

もっとも、M2搭載iPad ProはMagSafe(ワイヤレス)充電対応、第10世代iPadは(Gurman氏は言及していないものの)ホームボタンが消滅してベゼルも狭くなり「最近のiPad miniやAirにソックリ」になるとの噂もあり、それが本当であれば見た目の華もなくはなさそうです。

いかにGurman氏といえども、的中率は100%ではありません。正確な内部情報を得ていても、アップルの側が判断を覆すこともよくある話。また、予想の二転三転があるかもしれないと期待を持ち続けたいところです。

《Kiyoshi Tane》
Kiyoshi Tane

Kiyoshi Tane

フリーライター

  • X

著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

特集

BECOME A MEMBER

テクノエッジ友の会に登録しませんか?

今週の記事をまとめてチェックできるニュースレターを配信中。会員限定の独自コンテンツのほか、イベント案内なども優先的にお届けします。