Anthropicのダリオ・アモデイCEOは、米戦争省(DoW。2025年大統領令により国防総省の名を置き換えて表記)からの、Claude AIシステムへの無制限のアクセス要求に応じない考えを再確認する声明を発表しました。
AnthropicがDoWの要求に対し難色を示しているのは、自社の技術が国民に対する大規模監視目的で使用されることや、完全自律型兵器に応用されることへの懸念からとされています。これに対しDoWは、軍による技術の使用は民間請負業者の使用方針よりも、米国の法律と憲法の制限によって規制されるべきだと主張し、要求に応じなければAnthropicを、通常は敵対国企業に対して適用する「サプライチェーンリスク」に指定するか、国防生産法(DPA)を発動して協力を強制すると、脅迫ともとれる警告を発しました。
木曜日、AnthropicはDoWから新たな契約文書を受け取ったものの、その記述でも「Claudeが国民の大量監視や完全自律型兵器に使用されるのを防ぐという点において」「これらの安全対策を恣意的に無視することを可能にする法律用語が盛り込まれ」ていたとし、契約に向けて「事実上進展が見られなかった」と述べています。
また、アモデイ氏は「サプライチェーンリスク」指定と、国防生産法(DPA)発動という二つの警告について、「一方ではAnthropicを安全保障上の脅威だとしていながら、もう一方ではClaudeが国家安全保障に不可欠な存在だとする」のは矛盾していると指摘。「いずれにせよ、これらの脅迫によって我々の立場が変わることはない。良心に従うなら、彼らの要求に応じることはできない」と付け加えました。
ただ、アモデイ氏は請負業者を選択するのは戦争省の権利であることは認めており、Anthropicとして「要請された2つの安全策を講じた上で、戦争省と兵士たちに引き続きサービスを提供し続けること」を望み、期限間際でも交渉のテーブルからは退かず「Anthropicの技術が我が国の軍隊に提供する大きな価値を考え、再考してもらいたい」と訴えています。
アモデイ氏は声明で、「DoWがわれわれとの契約を解除することを決めるなら、われわれは進行中の軍事計画、作戦、その他の重要な任務に支障をきたすことなく、他のAIプロバイダーへの円滑な移行を提供すべく尽力する」とも述べており、交渉がどちらに転んだとしても粛々と対処する構えです。
ちなみにAnthropicは、これまで米軍向けの機密情報に対応するAIシステムを提供する唯一の最先端AI企業でしたが、Axiosは、DoWはこの役割を担う企業としてxAIとも契約交渉をしており、さらにOpenAIとGoogleも参入を協議していると伝えています。
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