AI 4KウェブカメラInsta360 Link 2 Pro / 2C Pro発売 大型センサと指向性マイク搭載、AI機能も多彩な最上位モデル

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Ittousai

Tech Journalist. Editor at large @TechnoEdgeJP テクノエッジ主筆 / ファウンダー / 火元

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Insta360がウェブカメラのフラッグシップモデルInsta360 Link 2 Pro / Link 2C Proを発売しました。


Insta360 Link 2 Pro & 2C Pro (Insta360公式ストア)


Insta360 Link は、Insta360が360度カメラやアクションカメラで培ったカメラ・マイク技術と、自慢のAIトラッキングやノイズキャンセルなどAI処理技術をデスクトップ用のウェブカメラに投入したシリーズ。

最新モデルの Link 2 Pro / Link 2C Pro は、従来モデルのLink 2と比較して2倍以上多くの光を取り込める1/1.3型センサとデュアルネイティブISOで、照明が足りない環境でも鮮明に撮影でき、自然なボケも表現できるようになりました。

音声では、従来の無指向性マイクに加えて新たに指向性マイクを搭載。ビームフォーミングとAIノイズキャンセルを組み合わせることで、カメラの正面の狭い範囲だけ音を拾うフォーカスモードなど複数のピックアップモードにも対応します。

Link 2 Pro と Link 2C Proの違い。映像・音声は共通

Link 2 Pro と Link 2C Pro の違いは、Link 2 Pro が電動ジンバルで物理的に首を振って被写体を追うのに対して、Link 2C Pro は画角の範囲内でズームして、話者あるいはグループを収めるようフレーミングすること。

電動ジンバルを一体化した Link 2 Pro の場合、ウロウロ歩き回るタイプのプレゼンや、部屋の中で移動するようなコンテンツでも常に話者を捉えられます。

カメラ・マイクの性能としてはどちらも同じ。どちらにもマグネットで合体する小型のスタンドが付属し、ディスプレイ等に引っ掛けたり、デスクに置いて角度調節できます。

細かなところでは、プライバシー保護機能の操作も微妙な差。10秒間使われないと自動でオフになるのに加えて、手動で物理的に、確実にオフにしたいとき、Link 2 Proはカメラを下向きにして撮れないように、Link 2C Proは側面のスライドスイッチで物理的にシャッターを閉じられます。

円筒形スピーカーフォンWaveと合体するWaveLink Pro形態も

画像:Insta360 WaveとLink 2 Proが合体したWaveLink Pro形態

Link 2 Pro のみの機能としては、一体化した電動ジンバルのほか、円筒形のスピーカーフォン Insta360 Wave と合体する「Insta360 WaveLink Pro」も。

WaveLink形態ではマイクがWave側の360度3Dマイクに切り替わり、声がする方向を検出してフレーミングの調整が可能。たとえば複数が同じ会議室から参加する場合でも、アクティブな話者をカメラで捉えられる機能です。


そのほか主な機能は、

・AIトラッキング制御

Link 2 Proではジンバルで自動的に話者を中心にパン・チルトとズームするほか、部屋のなかの見せられない方向をあらかじめ除外する「トラッキングエリア」設定、特定のエリアではカメラを動かさず自然にトラッキングを一時停止する「ポーズトラックエリア」の設定ができます。

「ポーズトラックエリア」は、部屋のなかを歩きつつ、見せたいものの前で立ち止まるようなコンテンツ向け。特定の場所ではいちいちカメラを動かさず話者が画角内で動き、離れると被写体を追ってトラッキングが再開するような使い方です。

・ ホワイトボードモード、デスクビュー

ホワイトボードを四角く切り取って全面表示するホワイトボードモード、手元のデスク上を歪み補正して映すデスクビューに対応。ホワイトボードモード用には、ボードの四隅を認識しやすくするマーカーが付属し、プレゼン中にハンドジェスチャーで話者フォーカスからホワイトボードモードに切り替えられます。

・ポートレートモード(縦長モード)

ここでは背景ぼかしではなく縦横比のこと。三脚等でカメラを物理的に90度倒して設置すれば、横長からの切り出しではない高解像度の縦画像としてキャプチャでき、縦動画のソーシャルメディアや配信にそのまま使えます。

・AI文字起こし、要約、AIアシスタント

「AI 4Kウェブカメラ」の「AI」は、トラッキングやノイズキャンセルといった部分のほか、ソフトを通じた自動文字起こしや要約が使える点にもかかっています。必須ではないウェブカメラ管理ソフト Link Controller に組み込まれた InSight 機能からアクセスする仕組みで、高精度な文字起こしや要約等は購入特典で300分まで、高度なAI機能をさらに使いたいときは追加でサブスクするオプションも用意します。

・バーチャル背景、グリーンバック合成、ワンクリックメイク、美肌効果

ソフトウェアのLink Controllerと仮想カメラにより、任意のアプリでバーチャル背景や美肌モード等が使えます。バーチャル背景はプリセットのありがちな部屋のほか自前の画像がセットでき、自動切り出しのほかグリーンバック(クロマキー合成)にも対応。

肌を滑らかにしたり明るくするモードに加えて、フィルタとしてメイクを重ねる機能も。プリセットから選びスライダーで調整する程度のため、好みに合うかはそれぞれですが、高精度にまつ毛を生やしたりリップに色をつける等が可能です。

・シーンプリセット

前述のLink Controller を使った仮想背景やメイク・美肌、フレーミングや映像のクリエイティブコントロール等をまとめてプリセットにして、素早く切り替え可能。たとえば会社の会議用と、配信コンテンツ制作用などで再調整する必要がなくなります。

・Stream Deck統合

配信者御用達のコントローラ Stream Deckに対応。上記のシーンプリセットと併用することで、複数のカメラ、全景とズーム、話者などを素早く切り替えできます。


・ジェスチャー操作

トラッキングのオン・オフ、ズーム、ホワイトボードモードなどを手のジェスチャーで操作。PCやスマホに近寄って操作する必要がありません。

実際に試してみた。MacBook Air (2025)のFaceTime HDカメラと比較

パンデミックとリモートワーク、リモート会議の一般化で、最近はノートPCでもインカメラの画質を向上したり、オートフレーミング機能を備えた機種が増えてきました。とはいえ、1/1.3型センサの物理的な面積の差は外付けカメラの圧倒的優位です。

実際に、光源はRGBライトとマルチモニタ程度の薄暗いMan cave的ゲーム部屋でLink 2 Pro と、M4 MacBook Air(2025)内蔵カメラを比較してみましたが、当然ながら差は歴然。

MacBook Air も、M4世代から1200万画素のFaceTime HDカメラになり、Mシリーズ自慢のISPやニューラルエンジンの活用もあり、過去の720pや1080p程度からは隔絶した高画質になりましたが、それでも暗所では一見明るいものの解像感は落ちた塗り絵のような映像です。ディテールが捉えられていないため自慢のエッジ検出も上手く働かず、仮想背景との境も明らかに不自然に、ひどいときは黒っぽい服や髪が背景と溶けて不定形の生き物のようになります。

一方 Link 2 Pro では、内蔵カメラではべったり塗りつぶしやボケていた部分がくっきり、目や髪の細かなエッジも見えるディテールで明るい映像に。デフォルトではFaceTime HDカメラほど強力なノイズ抑制をしないため、極端な暗所ではグレインが見えるものの、ソフト側の調整で滑らかにもできます。

撮影するならライトを設置しろ、Macならエッジライトで画面を明るくできるという話ですが、Link 2 ProはライトやPCの前から体を動かしても、離れても無問題。

もっと大きなセンサの一眼レフカメラ等を三脚に据えてウェブカメラに使う方法もありますが、Link 2 Proは物理トラッキングと設置場所を選ばないサイズが良いところ。デスクトップとノート、ホワイトボードの前、デスクを見せたいときなど、環境を変えてもカメラで慌てないで済むのは「良いもの1台で済ませる」役としても優秀です。

Insta360は、従来モデルのLink 2 / Link 2Cも併売しつつ、Link 2 Proシリーズをコンテンツクリエイターやプロ向けの最上位モデルとして併売する方針。ウェブカメラは最悪買わなくてもたいていのノートに内蔵されており、格安の商品も多々ありますが、照明の配置や音の環境に気を使うことなく、幅広い環境で高画質に撮影できるのは、通話や会議での見やすさ(あるいは見苦しくなさ)はもちろん、コンテンツ制作向けにもコストパフォーマンスが高い選択肢です。

Insta360 Link 2 Pro & 2C Pro (Insta360公式ストア)

《Ittousai》
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