Googleは、画像生成・編集モデル「Nano Banana Pro(Gemini 3 Pro Image)」を発表しました。「Geminiの最先端の推論技術と実世界の知識を活用し、これまで以上に優れた情報視覚化を実現」するとGoogleは説明しています。
Nano Banana Proは今週初めにリリースされたばかりの、推論機能が向上したGemini 3 Proをベースとしており、従来より美しい画像の生成は当然として、与えたコンテンツや「現実世界の事実」に基づく、文脈豊かなインフォグラフィックや図表など、見る者がそれによって何かをより深く理解できるような、「正確な」解説を作成できるとのことです。
また作成する画像内には、短いキャッチフレーズから長めの段落ある文章までを直接、正しくレンダリングでき、様々なスタイル、フォント、言語でテキストを生成します。
Googleが提示したサンプルでは、表記する単語の意味を反映したカリグラフィーを生成したり、商品の表面に記された商品名などを、イメージを損なわずに他の言語に正確に翻訳したり、プロンプトのフレーズを画像全体のシチュエーションになじむようアレンジしてレンダリングたりといった作例を確認できます。

他にも、Nano Banana Proでは最大14枚の画像を使用し、最大5人の人物の一貫性と類似性を維持しながら、複雑な要素をブレンドした画像を生成でき、スケッチを製品にしたり、設計図をフォトリアリスティックな3D構造物に変換したりする作業を簡単に行い、コンセプトと制作の間のギャップを埋められるとのことです。

さらに、ウェブを検索して情報を拾ってくることができるため、料理のレシピなどを画像内に取り込んだり、最新の天気予報を掲載することができます。
画像を調整する機能も豊富で、カメラアングルや、シーン照明、被写界深度、フォーカス、カラーグレーディングといったパラメーターを駆使して求める画像を作り上げられます。
前バージョンのNano Banana(Gemini 2.5 Flash Image)では、生成する画像の解像度が1024x1024pxと少々物足りない仕様でしたが、Nano Banana Proでは2Kまたは4K解像度での生成が可能となっています。
ただしその分、生成にかかる時間は若干増加し、コストも旧バージョン(1024x1024px)が1枚あたり0.039ドルだったところが、今回のバージョンでは2Kの画像1枚あたり0.139ドル、4Kの画像1枚あたり0.24ドルに上がっています。
なお、Nano Banana ProはすでにGoogleの既存のAIツールの多くに展開されており、Geminiアプリでも画像生成をするとデフォルトでこの新AIモデルを使います。ただ、無料サブスクリプションプランユーザーは生成できる画像枚数に制限があり、それを越えると従来のバージョンであるNano Bananaを使った画像生成に切り替わります。枚数制限はGoogle AI Plus、Pro、Ultraといった有料ユーザーにもありますが、具体的に何枚までといった数は示されていません。
一方、開発者はGemini API、Google AI Studio、Gemini 3とともに発表されたばかりの新しい統合開発環境のAntigravityなどでNano Banana Proを利用できます。
ちなみに、無料およびGoogle AI Proプランのユーザーが生成した画像には、視認可能なGeminiロゴマークが透かしとして表示されますが、業務使用を想定したGoogle AI Ultraプラン以上のユーザーの場合やGoogle AI Studioで生成された画像にはロゴは入らないとのことです。
¥139,800
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)









