AI作曲は最長8分の領域に。Sunoがv4.5で音質改善、歌唱力も向上(CloseBox)

テクノロジー AI
松尾公也

テクノエッジ編集部 シニアエディター / コミュニティストラテジスト @mazzo

特集

AI作曲サービスのSunoがひさびさの(2024年11月20日以来)メジャーバージョンアップを果たし、最新版はv4.5となりました。一度で生成できる楽曲の長さはなんと8分となります。そのほかにも改善点・新機能が多数。

利用できるのは、PremierとProの有料サブスクリプションユーザーのみ。無料枠では従来のバージョン4が利用できます。

主な改善点は次のとおり:

  • 表現力豊かな音楽の向上:よりダイナミックな音楽、ジャンルの多様性と正確性の向上、豊かなボーカルを実現 。

  • ジャンル拡張とジャンルマッシュアップ:ジャンル選択肢が大幅に増え、 punk rock、jazz house、gregorian chantなど特定のジャンルは以前より正確に従うように 。ミッドウェストエモとネオソウル、EDMとフォークのようなジャンル組み合わせもうまく機能。

  • 強化されたボーカル:ボーカルの音域と感情的な深みが向上 。繊細で親密なパフォーマンスから、ビブラートを伴う力強い表現まで可能に。

  • より複雑なサウンド:自然な音色変化、楽器の重ね合わせ、細かいサウンドディテールに対応 。「uplifting nostalgic tones」、「leaf textures」、「melodic whistling」のような描写が音楽が反映可能に。

  • よりスマートなプロンプト解釈:ユーザーの描写(ディテール、ムード、楽器など)をよりよく理解し、反映 。感情的なニュアンスと技術的な音楽要素の両方が、曲によりよく反映されるように。

  • プロンプト強化ヘルパー:ジャンルのアイデアを、詳細なスタイル描写に進化させるのを助ける機能 。

  • CoverとPersonaのアップグレード:大幅に強化され、カバー曲はより多くのメロディックな詳細を保持 。ジャンル変更も改善され、ロックソングをハウスリミックスにできる。

  • CoverとPersonaの組み合わせ:カバーとペルソナを同時に使用して、声、スタイル、構成をリミックス可能。

  • 生成速度の向上: 曲の生成速度が大幅に改善 。

  • 最大8分間の楽曲長拡張: 品質と一貫性を保ったまま、最大8分の長さの楽曲を作成。

  • オーディオの改善:よりバランスの取れた、豊かなミックスになり、オーディオ劣化やシマー効果が低減 。長い楽曲でも、最初から最後まで一貫した音質を維持 。

とりあえず、4分以上になりそうなプログレ系で1曲作ってみました。4分28秒の曲が、フェードアウトやぶつ切りでなく、ちゃんとしたエンディングまでいけます。

ジャズとクラシックの4分超えもいけます。

次に、今回で大きく使用感が向上する、音楽スタイルのプロンプト強化ヘルパーを試してみます。シンプルな指示であっても、魔法の杖を振ると、細かいニュアンスの指定まで追加されます。

これに伴い、音楽スタイルの文字数制限(最大200文字)はなくなったようで、その意味でも大歓迎な機能強化です。

プロンプト強化ヘルパーは、日本語でも効きますが、音楽自体には反映されないので注意を。いったんLLMで英語に直すてペーストし直すと良いでしょう。

この機能を使ったら、かなり細かいニュアンスを備えた名曲が生まれました。歌詞はSunoの歌詞エディターだけで作成。

一度では紹介しきれない、豊富な機能を持つ今回のアップデートは、Sunoのモバイルアプリでも使えます。

NotebookLMで作った解説動画も用意しました。BGMに使っている曲は、v4.5で生成したものです。


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《松尾公也》

松尾公也

テクノエッジ編集部 シニアエディター / コミュニティストラテジスト @mazzo

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