アップル、次の野望は家庭用ロボット? 自走式ビデオ会議デバイスから派生、社内で研究中(Bloomberg)

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Munenori Taniguchi

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ウェブライター

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hanohiki / AdobeStock

自動運転プロジェクトを中止したと伝えられているアップルは、次の大きなプロジェクトとしてパーソナル・ロボットへの参入を検討している模様です。

Appleの内部情報に詳しいBloombergのMark Gurman氏によると、アップルは現在、ユーザーの後ろについて家の中を動き回るモバイルロボットを研究しているとのことです。アップルが新しい分野の製品として発売したVision Proは、まだ次世代の収益の柱と言える状況にはありません。そのためか、エンジニアたちは、アップルから新たな収益分野を開拓する必要性に迫られているとのことです。

なお、Bloombergはアップルが自律的に移動できるロボット型スマート・ディスプレイの開発にもあたっていると伝えていますが、いずれの計画もまだ初期段階であり、Project Titanのように日の目を見ることなく終了する可能性も否定できません。

これらの家庭用ロボットプロジェクトは、アップルのハードウェア・エンジニアリング部門とAI・機械学習に関するグループによって運営されており、ハードウェア担当VPのマット・コステロ氏と、ブライアン・リンチ氏がハードウェアの開発を監督しているとのこと。両氏は1年ほど前、ディスプレイ付きHomePodプロジェクトのうわさが出たときにも名前が挙がっていました。


ロボット型スマート・ディスプレイの開発は、モバイルロボットよりも早くから開発が進められており、たとえばFaceTime通話中にうなずいたり、首を横に振ったりと言った人の動きをまねて、ビデオ通話をより自然な雰囲気にする機能を持つとされます。また複数人での通話の場合は特定の人物にロックオンして、その人物を中心に表示することもできるとのことです。

ただ、そのようなスマートディスプレイがあっても、多くの人が大金を支払って購入するかは別の話。このプロジェクトはこれまで、製品開発ロードマップ上で何度も追加/削除が繰り返されているとされ、アップルも、製品化しても大ヒットする商品になる可能性をそれほど高く見積もっていない可能性もありそうです。

なお、Bloombergはモバイルロボットに関しても、当初はビデオ会議デバイスだったとしており、将来的にそれが皿洗いのような家事をこなすお手伝いロボットにまで発展する可能性もあるかもしれないものの、いずれにせよすぐには製品化が実現することはないだろうとしています。


《Munenori Taniguchi》
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