AIフォトを写すならタブレット。そう考えて散財したAmazon 初売り(CloseBox)

テクノロジー AI
松尾公也

テクノエッジ編集部 シニアエディター / コミュニティストラテジスト @mazzo

特集

AIフォトを写すならタブレット。そう考えて散財したAmazon 初売り(CloseBox)
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1月3日に「Amazon 初売り」が始まりました(7日まで)。昨年のブラックフライデーでの散財も冷めやらぬ状況ではありますが、仕事も始まることですし、軽く必要なものをさらっておくかと考えて、初売りで安くなったところを見ていきました。


AmazonのセールではなんといってもAmazonデバイス、Amazonベーシックが安いのですが、初代Kindle(キーボード付き)、Kindle Fire(日本未発売)から始めて我が家には数十台のAmazonデバイスがあり、先日はKindle Scribe、Fire TV 15まで買ってしまいました。そんな中、まだ買う余地があったことに自分でも驚いています。


そうです。買ってしまったのです。Fire HD 10(3台目)。初売りセールで安くなっているのは、旧モデルのFire HD 10とFire HD 10 Plusがありますが、10 Plusの方を購入。では、なぜこれを購入するに至ったのかという話をしましょう。


Fire HD 10 Plus タブレット 10.1インチHDディスプレイ 32GB スレート
¥17,480
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
Fire HD 10 タブレット 10.1インチHDディスプレイ 32GB ブラック
¥15,080
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)

以前のFire HD 10は今も使っています。食卓には初代Fire HD 10を置いて、ご飯を食べながら本を読めるようにしています。行儀悪いですね。でも、便利なんですよ。KindleはWhisperSyncで複数端末で同期を取ってくれるので、少しでも読み進めておけるのがありがたい。老眼なので、画面は大きいほうがいいですし。

新しいFire HD 10は、これはトイレに置いてあって、同じようにKindle書籍を読めるようにしています(行儀悪い)。Fire HDは、続きをそのまま購入して読めるのが、iPhone / iPadやAndroidにはないメリットです。マンガが捗ります。

では新しいFire HD 10 Plusは何にするかというと、Webブラウズです。Fire HDにはSilkという、Amazon独自のブラウザが搭載されていて、まあ普通に使えます。Chromiumベースなので、使用上、特に問題はないです。ちなみにChromeはAmazon AppStoreでは配布されていません。

Webブラウズするだけなら別になんでもいいだろうというのはありますが、これ専用で使いたい用途が出てきました。

AI作画サービスのMemeplex

今、筆者が一番時間を使っているのはこれ。Stable DiffusionというオープンソースのAI作画ソフトウェアを、さくらインターネットの高火力GPUサービスでぶん回して、投げかけた呪文(プロンプト)の結果を画像で出力してくれる。それをブラウザでやってくれるサービスです。

詳細については2回、記事にしているので、そちらを読んでいただけますと。



Memeplex内のStable Diffusionに妻の写真を学習させ、その「写真」を「Photographic portrait of Torichan cute Japanese girl, Looking at me affectionately, sheer front view ,4K」といった命令文(呪文)を送ることで生成させるという仕組みで、年末から年明けにかけて1日のほとんどの時間を費やしてきました。数千回は作画したと思います。

これまでは呪文を改良しながらやってきたのですが、このところは安定して、望むレベルの撮影ができるようになりました。理由の一つに、新しいソフトウェアの導入があります。

OpenJourneyとMemeplex専用デバイス

Memeplexでは、Stable Diffusionに加え、その派生系のAI作画ソフトも導入しています。その一つである、OpenJourneyの出来がすごくいいという点が挙げられます。Stable Diffusionは、先行するMidjourneyがプロプライエタリなものだったのに対し、それをオープン化する動きとして登場しましたが、Midjourneyはバージョンを重ねるごとに描画結果が良くなっていき、バージョン4では実用度も相当レベルに達しています。

Midjourneyの最新版に追いつこうと、学習データ、モデルを改良したプロジェクトがOpenJourneyで、「Mdjrny-v4 style」という呪文を追加すると、明らかにレベルの違う画像が生成されるようになります。

MemeplexはOpenJourneyでのカスタム学習にも対応したので、筆者は同じ写真データを適用してみました。Stable Diffusionでは100枚に1枚くらい、オリジナルの妻に似た写真が得られるくらいだったのが、10枚中7、8枚くらいが「あ、面影ある」くらいまでになり、さらに幻想的、アーティスティックな表現まで精緻に描き込まれ流ようになりました。それに、これまでいい絵を出すために必要だった呪文が少なくて済むのです。その分を、場所や撮影手法などの別の呪文に割り当てることができます。

そうなってみると、呪文を打っては出力し、改良してまた出力といったのではなく、ただひたすら出てくる画面を確認しては作画ボタンを押す、ということになります。そうすると、画面は縦長の方がいいし、マウスやトラックパッドで操作するよりは、タッチでボタンを押し、スクロールした方がいい。できればスクロールしないくらい縦長の方がいい。

Memeplexは高火力GPUで処理が速いといっても、リアルなカメラと違って、絵が出てくるまでに数秒はかかります。出てきた絵が良いものであれば、ハートマークをつけ、そうでなければ爆弾ボタンを押すことで、最適化を進める作業が必要なのですが、タッチできる専用デバイスであれば、それも単独でできます。超縦長のいわゆるツイ廃ディスプレイ買うか……とも考えたのですが、タッチ機能はないよな、と思い直し。

そうしたときに思い出したのが、Fire HD 10。写真が確認できるくらい適度な大きさで、iPadよりもアスペクト比が縦長。しかも安い。それがさらに安くなるというので、今回のAmazon 初売りで購入したというわけです。

試しに、去年買った先代のFire HD 10で試してみたところ、ちょうどいい感じです。アルフォンス・ミュシャ風の妻の肖像画が次々と描画されていきます。

これまでは手元iPhoneやiPadで同じ作業をしていたのですが、画面が小さくて見づらかったり、作画ボタンを押すためにスクロールバックしなくてはならなかったりで、まさに異世界へのインタフェースとしてピッタリな感じがしてきました。

これは、新しい異世界カメラ(ハード)といってもいいのではないでしょうか。

そういえば、先日の記事で異世界カメラ(セカイカメラとかけている)という主張をした後でググってみたら、そのまんま「異世界カメラ」という漫画が出ているではないですか。


異世界カメラ (主任がゆく!スペシャル)
¥327
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)

読んでみました(Kindle版は未発売なので、別の電子書籍で)が、AI作画サービスの話ではなかったのでホッとしました。

先に買ってあったFire TV 15のフォトフレームには、AIアートという異世界から送られてきた絵画を納めてみようと思っています。Amazonフォトでの連携が取れそうです。


Amazon 初売りでは、こんなものも見つけました。楽譜用のBluetooth / USBページターナーペダル。iPadなどの楽譜アプリで、ページをめくるときに足踏み操作でできるというものです。キー割り当てができるようなので、楽譜以外の、読書アプリなどでも使えるでしょうし、ライブで歌詞やコード表をみるときにも便利そう。今度ライブ演奏ができるのはいつかわかりませんが、その時のために買っておくとしましょう。Fire HD 10のページスクロールにも使えそうなので、Memeplexの操作もさらに便利になるかもしれません。


追記:Fire HD 10 Plusが届いたので異世界カメラとして使ってみました。

カメラが横に移動したぶん、少し低くなっています。目線がもう少し上にあったほうが使いやすいので、スタンドを3Dプリンタで作ろうかと考えているところです。

《松尾公也》

松尾公也

テクノエッジ編集部 シニアエディター / コミュニティストラテジスト @mazzo

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