地獄の沙汰もノリ次第なFPS音ゲー『Metal:Hellsinger』発売。メタル界の大物多数参加、ビートと一緒に悪魔も刻む爽快感

ゲーム Sony
Munenori Taniguchi

Munenori Taniguchi

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地獄の沙汰もノリ次第なFPS音ゲー『Metal:Hellsinger』発売。メタル界の大物多数参加、ビートと一緒に悪魔も刻む爽快感
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ゲームパブリッシャーFuncomが、『Battlefield 3』『Pay Day 2』などを手がけたDavid Goldfarb氏が立ち上げたThe Outsiders制作のリズムFPSゲーム『Metal:Hellsinger』を発売しました。

日本ではPlayStation 5版がH2 Interactiveからの発売となっており、ほかXbox Series X|S版、Windows版も発売されています。

このゲームは、謎の半人半魔の主人公"アンノウン"が、奪われた声取り戻すべく地獄の戦いに乗り込んでいくという舞台設定。動きの激しいFPSでありつつ、ビートを刻み続ける音ゲー要素を伴っているのが大きな特徴で、BGMのリズムに合わせて射撃、リロード、ダッシュなどの操作を繰り返していけば憤慨レベルゲージがたまり、それに伴ってアンノウンの攻撃力もアップします。

面白いのは、ゲージがアップするにつれてBGMが重厚になり最強状態になるとヴォーカルパートが聞こえるようになるところ。失った声を取り戻すために戦いに出た主人公だけに、攻撃力が増せばBGMの”声”が聞こえてくるシチュエーションはなかなかよく考えられている印象です。

しかも、このヴォーカルを担当するヴォーカリストたちがなかなかの大物揃い。米ビルボードチャートで1位を獲得しグラミー受賞歴を持つSystem of a Downのサージ・タンキアンをはじめ、Dark Tranquility、The Halo Effectのミカエル・スタンネ、Soilworkのビョーン・ストリッドといったスウェディッシュメロディックデスメタル勢、Triviumからは山口県生まれで大の『ファイナルファンタジー』好きというマット・ヒーフィー、デス・グロウルボイスだけでなくクリーンなハイトーンも交えて耳に安らぎを与えてくれるArch Enemyのアリッサ・ホワイトとウクライナのプログレメタルコアバンドJinjerのタチアナ・シュマイリュクetc…。いずれも、日本のメタルファンの間でも名の知れたミュージシャンばかりです。

ゲーム内では、最初は剣による格闘しか攻撃方法がないものの、チュートリアル段階で相棒となる髑髏の”Paz”を手にすることができます。Paz(声:トロイ・ベイカー)は最初の飛び道具でもあり、口から炎を敵に向かって発射します。敵がいなくとも、BGMにあわせて炎を発射していれば憤慨レベルが上がるため、何もせずにゲージが下がっていくのを防ぐことが可能。ゲームが進めば、さらにショットガンや二丁拳銃、ボウガンなど強力な武器も入手できます。

BGMのビートに乗ってゲームを進めていくと、だんだんと陶酔感が出てくるのは他のリズムゲームと同様です。ゲーム序盤では、とくにショットガン”ペルセポネ”を射撃、リロード、射撃、リロードと繰り返しているときの、敵をなぎ倒す視覚的な快感と、発射音、リロード音のシンクロが心地良く、魔界で悪魔を相手にしているのになぜか爽快さをも感じられます。

もちろん、攻撃を受けて苦境に立たされればそんな余裕はなくなり、BGMもしょぼくなって、しまいにはくぐもった音になって敗北してしまうので、力強いリズムを維持すべく集中を維持し、適切な回復アイテムの取得や抹殺アクションでヘルスゲージを回復することも大切になってきます。

激しいロックやメタルミュージックは昔から悪魔との相性が良く、1960~70年代には本気で黒魔術やら悪魔崇拝やらとの関連が取り沙汰されたりもしてきた歴史がありますが、このゲームは良い意味で、悪魔・魔界とメタルミュージックの相性の良さを引き出しています。FPS好きでメタルも好き、音ゲーも任せろ!というマルチな趣味をお持ちの方なら、骨までこのゲームをしゃぶり尽くすことができそうです。

『Metal:Hellsinger』はPlayStation 5版が4620円、Xbox Series X|S版およびWindows版が4650円、こちらはXboxおよびPC Game Passにも含まれています。またSteamではWindows版が3200円となっています。Steamでは発売後数日で97.7%が非常に好評の評価を下しているとのこと。ご祝儀相場てきな面もあるかもしれないものの、無料の体験版もあるので、興味ある方はおためししてみてはいかがでしょうか。

ちなみに『Metal:Hellsinger』とよく似たFPSとリズムゲームの融合作として、2020年にリリースされた『BPM:Bullets Per Minute』があります。こちらもロックなBGM(ヴォーカルなし)に合わせて銃を撃ち敵を倒していくシステムを採用していますが、マップが自動生成されるローグライク要素を持っているという特徴があります。


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《Munenori Taniguchi》
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