MetaのAIグラスが日本上陸へ、日本語への翻訳も対応。新モデルBlayzer Optics / Scriber Opticsはフィッティング改善

ガジェット ウェアラブル
Ittousai

Tech Journalist. Editor at large @TechnoEdgeJP テクノエッジ主筆 / ファウンダー / 火元

MetaがAIグラスRay-Ban Metaの新製品「Blayzer Optics」「Scriber Optics」と、既存モデルの新色追加、カメラを使った食事解析ログやグループチャット要約など新機能を一挙に発表しました。

さらに発表文の最後では、今後数か月以内にも日本を含む新規市場での販売と、日本語・中国語・韓国語などを含む約20言語のライブ翻訳対応も明らかにしています。

初代Ray-Ban Metaの発売から約3年、前身のRay-Ban Storiesから5年を経て、ようやく日本でも・日本語でメタのAIグラスが使えるようになります。

■ 初代Ray-Ban Storiesから5年越しの日本上陸、Meta AIは日本語対応済

Meta がレイバンと組んだカメラつきスマートグラスの初代モデル Ray-Ban Storiesを発表したのは、Facebookから改名する前の2021年。

当時はまだ「ソーシャルメディアに写真や短尺動画をすぐ投稿できるカメラつきメガネ」としての位置づけが主で、AIアシスタントのMeta AIもまだ存在せず、現在のようなAIグラス訴求ではありませんでした。

2023年発売のRay-Ban Meta は、当初から「hey meta」で起動する音声会話や操作が売り。

2024年には「これなに?」や「翻訳して」「これ覚えておいて」と(英語で)頼むと、Meta AIがカメラで前方を見て、説明したりメニューや看板を翻訳したり、地図やフロアガイドを覚えてあとからリマインドしてくれるといったマルチモーダルな使い方にも対応するなど、発売後も怒涛のアップデートを繰り返しています。

音声のライブ翻訳もそのひとつ。従来は翻訳元も翻訳先も、英仏伊西など欧州言語のみ対応でしたが、この夏のアップデートで日本語・中国語・韓国語・アラビア語を含む20か国語対応に拡大します。

Meta AI は単体スマホアプリのほか、FacebookなどMetaの各サービスに組み込まれた状態で、すでに日本語に対応済み。

ただしRay-Ban Meta グラスが正式に国内販売されていない現状では、日本から使っていることが分かるとAI機能がオフになり、ごく一部の音声コマンドを除いて使えないため、正式な国内販売の予告はありがたいニュースです。

■ 非対応の日本で現状できること

数か月以内の発売が予告された日本向けですが、現在は非対応。セットアップ時や利用時に日本国内からアクティベーションや接続したことがバレると、または紐づけたアカウントに含まれるフラグから、多くのAI機能が使えなくなり「単なる音声操作できるカメラつきサングラス」になります。

Meta AIの声も、対応地域では人気レスラー・俳優のジョン・シナや、アナと雪の女王のアナ役で知られるクリステン・ベルなどタレントのAI音声が選択できますが、日本で使っていると判定されるとデフォルトのAI音声しか選べなくなるなど。

日本語の表示には対応しており、メッセンジャーやInstagram、WhatsApp、再生中の曲名表示なども日本語に対応。

ただし音声としては日本語に非対応。LLMなので日本語の知識はあり、日本語に訳して、と英語で頼むと教えてくれたりもしますが、音声システムとは分離しているため、ローマ字の英語読みです。(「ナイホンゴをハーナセマSヨ」等)。

Meta AIに質問するとたまに表示してくる情報カード(顔写真や図と概要のテキスト)も、現状では日本語ソースではなく英語なので、うっかり日本語で頼むと怪しい翻訳になったりします。

一方、Meta AIの言語対応や地域拡大につれて、リージョンブロックも頻繁に変わっており、日本でMeta Ray-Ban Displayグラスを使っていて急にAI機能がオフになったりフル解放されたり、会話はできても視覚系(カメラを使ったマルチモーダル系)だけは使えませんと表示されるなど、変化が続いています。

以前はパーミッションを与えただけで地域外判定になりAIがオフにされた位置情報も、最近は有効にして地図表示や周辺情報ができるようになるなど、地域拡大に向けた調整(または混乱)が続いているようです。

正式に日本語対応・国内販売するころには、晴れて日本語で会話できるようになるはずです。

■ 国内販売予定はRay-Ban MetaとOakley Meta。メタレイバン(画面つき)は?

メタのAIグラスを大きく分けると、ディスプレイがない「Ray-Ban Meta (各スタイル)」 「Oakley Meta (HSTN, スポーツ向けVanguard) 」と、右レンズにフルカラーディスプレイを搭載した「Meta Ray-Ban Display」の二種類があります。

後者のメタレイバンは、Instagramのリール動画や再生中の曲のアートワークも表示できるカラーディスプレイ、手首に巻いて筋電信号を読み取り指先の動きで操作できる Meta Neural Band などを備えた、たぶんに実験的な高機能・高性能モデルですが、2025年秋の発売以来、いまのところ販売は米国内のみ。

当初は英国やカナダなど国際市場への拡大を予告していましたが、予想を上回る需要で供給が追いついていないとして無期限で停止中。

ディスプレイを一体化したレンズの製造コストが非常に高いことが指摘されており、また処方レンズへの対応も高額なメーカーカスタマイズのみという現状を考えると、このままの仕様で日本も含む世界市場向けに提供を拡大することは、少なくとも近い時期には難しそうです。

(なお、Ray-Ban Metaの新モデルで改良されたフィッティングの問題、特に鼻あては、Meta Ray-Ban Displayではフレーム一体化。そのままでは調節すらできません。

Meta AIとの会話やライブ翻訳、ライブキャプションのために重要なマイクは鼻あての近辺にも複数搭載されているため、サードパーティー製のフィット改善グッズを使う際にも、マイクを塞いだり聞き取りを阻害しないように注意が必要)

発表でも日本を含む販売地域拡大は「レイバンメタおよびオークリーメタ」とされておりメタレイバンDisplayは含まれないことを考えると、当面はディスプレイなしモデルのみの展開で、次世代モデルを待つか供給が安定したところで改めて地域拡大と解釈したほうが良さそうです。

《Ittousai》
Ittousai

Tech Journalist. Editor at large @TechnoEdgeJP テクノエッジ主筆 / ファウンダー / 火元

BECOME A MEMBER

『テクノエッジ アルファ』会員募集中

最新テック・ガジェット情報コミュニティ『テクノエッジ アルファ』を開設しました。会員専用Discrodサーバ参加権やイベント招待、会員限定コンテンツなど特典多数です。