テスラ車のドアロックの解錠・施錠は、付属する一般的なキーフォブ(リモコンキー)のほか、Teslaモバイルアプリでもできます。ただ、最新バージョンのTeslaアプリの解析情報によると、テスラは近い将来、アップルの「Car Key」機能にも対応する可能性がある模様です。
最新のTeslaアプリ(v4.52.0)からは、HuaweiのHarmonyOSの機能である「Harmony Wallet Key Cards」を参照するコードが発見されたと、テスラ情報サイトのNot a Tesla Appが報告しており、テスラが新機能をまず中国で試してから世界的に展開するという近年の傾向を鑑みるに、ここから「Teslaが将来的にAppleとAndroidのネイティブサポートを追加する計画を示唆している可能性」に言及しています。
ここまでだけなら話が少々飛躍気味な気もするものの、ここ数週間の間に米EVメーカーのRivianが第2世代のR1TおよびR1S向けにCar Keyサポートを開始したほか、ゼネラルモーターズ(GM)も米国とカナダにおいてシボレー、GMC、キャデラック、ビュイックといった同社保有の13ブランドで近日中にCar Keyに対応すると発表するなど、にわかに対応メーカーが増えつつあり、テスラが近い将来にCar Keyに対応したとても不思議ではありません。ちなみに、すでに一部車種でCar Key対応しているメーカー・ブランドには、アウディ、BMW、MINI、ヒョンデ、起亜、ジェネシス、メルセデス・ベンツ、ボルボ、Polestar、RAM などがあります。また、先日にはトヨタ車がアップルCar Keyに対応するとの噂も出ています。
現状でも、iPhoneおよびApple Watchユーザーのテスラ車オーナーは、Teslaアプリを使ってドアロックの操作が可能です。ただ、アプリとしての動作に依存する以上、システムOS側がバッテリー残量に応じてアプリの動作を停止したり、強制終了したりしてしまうことがあります。
一方Car Keyの場合はOSのWallet内で動作し、ドアの解錠・施錠、エンジン始動、停止などの機能が扱えます。さらにUWB(超広帯域無線)通信により、ドアロック操作はiPhoneをポケットから取り出すまでもなく可能になります。
また、もしiPhoneのバッテリー残量がなくなって使えなくなったとしても、Car Key機能はPower Reserve機能によって最大5時間動作します。またCar KeyはAirDropやメッセージアプリ、WhatsAppアプリなどを介して、最大8人の家族や友人と共有することも可能です。そしてセキュリティ面ではデバイス情報などがSecure Element上で保護されるメリットもあります。
記事執筆時点ではテスラはアップルのCar Key対応はおろかHuawei HarmonyOSの機能への対応に関しても何も発表していませんが、将来的な対応の可能性は十分にありそうな気配です。







