AIで乱気流を予測。ANA、世界初の試みで空の旅がより快適に

テクノロジー AI
中山智

海外取材の合間に世界を旅しながら記事執筆を続けるノマド系テクニカルライター。雑誌・週刊アスキーの編集記者を経て独立。IT、特に通信業界やスマートフォンなどのモバイル系のテクノロジーを中心に取材・執筆活動を続けています。 旅人ITライターさとるとして、YouTubeでも活動しています。

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飛行機での移動中に気になる「ガタガタ」揺れ。空の旅をもっと快適に、安全にしてくれる新技術をANA(全日本空輸)が導入しました。

日本発のAIスタートアップ企業、BlueWXが開発したAIによる乱気流予測システムは世界初の画期的なもので、ANAが7月28日から正式に導入したといいます。

当システムは、2019年からANAホールディングスと慶應義塾大学の共同研究として始まり、その成果をもとに2023年7月にBlueWXが発足し提供しています。開発では2500人を超えるANAグループのパイロットが4年間にわたり評価し、予測精度と信頼性をアップ。BlueWXは、さらに世界中の航空会社からの乱気流情報も活用し、システムを高精度化しています。

このAI予測システムは従来の予測方法とは大きく異なり、複雑な気象情報と過去10年以上にわたる数万件ものパイロットからの「揺れ」報告情報をAIが学習。これまで予測が難しかった乱気流の特徴を的確に捉え、日本上空での予測モデルでは86%という高い正答率を達成しています。実際の比較でも、BlueWXの予測が乱気流報告情報と一致していることが確認されています。

ANAは、この高精度なシステム導入で、運航における安全性と乗客や乗務員の快適性向上をつなげ、さらにBlueWXはANAでの導入を皮切りに、このシステムを国内外の航空会社に販売していく予定です。

《中山智》

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