みなさんこんにちは、香港在住の携帯電話研究家、山根康宏です。COMPUTEX TAIPEI 2025の取材で台北に来ています。台湾に旅行出来たら一度は乗るであろう台湾新幹線こと台湾高鐵はスマートフォンアプリでチケットを買って乗車することができます。今回、初めて試してみました。

台湾高鐵のチケットは駅の窓口や自動販売機でも買えますが、時間によっては特に台北駅では結構な行列ができています。また、乗る列車が決まっているなら移動中にアプリで先に購入しておけば、駅でのチケット購入の手間も省けます。

アプリの名前は「T-EX行動購票」。アプリストアでT-EXと入力すればすぐに見つかります。この手のアプリはユーザー登録が必要なものが多いのですが、T-EX行動購票は登録不要なのが便利です。今回はAndroidスマートフォンで使いましたが、支払いにはクレジットカード以外にGoogle Payも利用できるため、チケット購入時にカード番号を打つ手間も省けます。
アプリを起動すると自動的に指定席券(Reserved)の購入画面となります。

出発駅、到着駅、出発日時を入力して検索すれば、指定席に空席のある直近の列車の一覧が表示れます。

希望の列車があればタップして、次の画面では氏名やパスポート番号などを入力。電話番号も必要ですが台湾のものでなくてもよく、日本の番号を国番号から入れると最後まで入力できませんが、問題なく購入ページへ進めます。今回は指定席券は買っていないので画面の写真はありませんが、空席から座席を選び、支払いを済ませれば指定席のチケットの購入が完了します。チケットはQRコードです(後で説明します)。

なかなか便利なのですが、直近の列車の指定席に空席が無いと、数時間先の列車しか表示されないことがあります。特に土日は壊滅的で、昼前の時間に検索しても夜遅い列車しか出てこない、あるいはその日は全列車満席で検索結果に出てこないこともあります。
その時はアプリの最初の画面のタブで「Non-Reserved」を選択し、自由席のチケットを購入できます。この自由席券の買い方がうまくできていて、Non-Reservedを選ぶと次の画面でBluetoothをONにしておくように説明が出ます。そして高鐵の駅構内に入ると、自動的にその駅が始発駅として指定されるのです。Bluetoothで位置特定を行っているわけですね。
そのため駅に到着していないと自由席券はアプリから購入できません。つまり自由席券は事前に買うことはできないのです。

今回は南港駅から台北駅までの短区間なので自由席を買ってみました。南港駅に到着してからアプリでNon-Reservedを開くと、始発駅にすでに「Nangang(南港)」の表示が出ています。そして目的地をタップして「Taipei(台北)」を選びます。支払い画面は指定席券を買うのと同等で、氏名、パスポート番号、電話番号などを入力。

確認画面の後……。

支払いです。

支払が終わると、アプリのトップページ(自動的に「My Ticket」になっている)に購入したチケットが表示されます。

チケットをタップするとQRコードが表示されます。これを改札口のQRコードリーダーにかざせば入場できます。

台湾高鐵の車両は日本の新幹線の700系をベースにした700T型。

車内は日本の新幹線と変わりません。電源は現時点では4号車と12号車のみ。自由席は9号車または10号車から12号車まで。なお今後700S系に置き換えが進む予定です。

目的地の駅に着いたら同じく改札口でQRコードを読ませて出場します。台湾に旅行や仕事で行く時に台湾高鐵を使うなら、ぜひQRコード乗車を試してみてください。