全てAIで生成した架空アルバムのバンドに架空ライターがインタビューした結果、新曲が生まれた。Suno AIがおもしろすぎる(CloseBox)

テクノロジー AI
松尾公也

テクノエッジ編集部 シニアエディター / コミュニティストラテジスト @mazzo

特集

全てAIで生成した架空アルバムのバンドに架空ライターがインタビューした結果、新曲が生まれた。Suno AIがおもしろすぎる(CloseBox)
  • 全てAIで生成した架空アルバムのバンドに架空ライターがインタビューした結果、新曲が生まれた。Suno AIがおもしろすぎる(CloseBox)
  • 全てAIで生成した架空アルバムのバンドに架空ライターがインタビューした結果、新曲が生まれた。Suno AIがおもしろすぎる(CloseBox)
  • 全てAIで生成した架空アルバムのバンドに架空ライターがインタビューした結果、新曲が生まれた。Suno AIがおもしろすぎる(CloseBox)
  • 全てAIで生成した架空アルバムのバンドに架空ライターがインタビューした結果、新曲が生まれた。Suno AIがおもしろすぎる(CloseBox)
  • 全てAIで生成した架空アルバムのバンドに架空ライターがインタビューした結果、新曲が生まれた。Suno AIがおもしろすぎる(CloseBox)
  • 全てAIで生成した架空アルバムのバンドに架空ライターがインタビューした結果、新曲が生まれた。Suno AIがおもしろすぎる(CloseBox)
  • 全てAIで生成した架空アルバムのバンドに架空ライターがインタビューした結果、新曲が生まれた。Suno AIがおもしろすぎる(CloseBox)
  • 全てAIで生成した架空アルバムのバンドに架空ライターがインタビューした結果、新曲が生まれた。Suno AIがおもしろすぎる(CloseBox)

現時点で最高峰のAI作曲サービスSunoの最新バージョンであるV3 AlphaとChatGPTを駆使して制作した架空のロックアルバム「The Odyssey of Echoes」が好評で、プロミュージシャンの方にも一定の評価をしていただいたようです


そこで調子に乗って、このアルバムリリース直後に、バンドメンバーに日本の音楽誌がインタビューしたという想定で、ChatGPTに受け答えしてもらいました。その結果がこちら。

The Midnight Odyssey - 「The Odyssey of Echoes」リリース直後のインタビュー

インタビュアー: 鷹野隼人(Cosmic Prog Chronicles)

――まずは、素晴らしいアルバム「The Odyssey of Echoes」のリリースおめでとうございます。このアルバムを通じて表現したかった主なテーマは何ですか?

ジェイク・ハーパー (リードボーカル & ギター)ありがとうございます。このアルバムでは、時間と空間を超えた旅、そして内面の探求をテーマにしています。私たちは、聴き手に音楽を通じて冒険を体験してもらいたいと考えています。

アルバム「The Odyssey of Echoes」全曲

――このアルバムで新しい音楽的な試みはありましたか?

リリー・フォード (リードボーカル & キーボード) はい、実験的なサウンドスケープと多層的なアレンジを多用しました。特にシンセサイザーとアコースティック楽器の融合により、幻想的で豊かな音の風景を作り出そうとしました。

――「The Odyssey of Echoes」の制作過程で最も挑戦的だったことは何ですか?

エリオット・スミス (リードギター) 各曲が独立した物語を持ちながらも、アルバム全体として一貫した物語を紡ぎ出すことでした。楽曲間のつながりを保ちつつ、それぞれに独自性を持たせるバランスを見つけるのは挑戦的でした。

――このアルバムを通じて、聴き手にどのような体験をしてほしいと思いますか?

マイア・チャン (ベース) 聴き手には、このアルバムが架空の宇宙旅行のチケットとなることを願っています。各トラックが新しい世界の扉を開き、想像力をかき立てる旅へと誘うでしょう。

――今後のプランはありますか? 新しいプロジェクトやツアーの予定は?

リアム・オコナー (ドラム)  現在、新しい素材に取り組んでおり、今後数カ月で新しいシングルをリリースする予定です。また、このアルバムをサポートするためのツアーも計画しています。ミッドナイトオデッセイの次の章をお楽しみに!

――新しいシングルについて少しお聞かせいただけますか?タイトルや曲調など、具体的な詳細があれば教えてください。

リリー・フォード もちろんです。新しいシングルのタイトルは「Quantum Horizons」です。この曲では、エレクトロニックとオーケストラルな要素を融合させた、新たな音楽的領域に挑戦しています。曲調としては、宇宙の未知なる境界を探索するイメージを音で表現しており、壮大で神秘的な雰囲気が特徴です。

エリオット・スミス 「Quantum Horizons」は、私たちがこれまでにないほど実験的なアプローチを取った曲です。ギターソロの部分では、従来のプログレッシブ・ロックの枠を超えたサウンドを追求しました。聴き手には新鮮な驚きと発見を提供することでしょう。

――「Quantum Horizons」のリリースが今から待ち遠しいですね。新しい音楽的試みに対するバンド内の期待はいかがですか?

マイア・チャン 私たち自身が非常にワクワクしています。この曲は、ミッドナイトオデッセイが今後進むべき音楽的方向性を示唆しています。ファンの皆さんにも、この新しい冒険に同行していただけることを願っています。

リアム・オコナー そうですね、新しいシングルは私たちにとっても大きな一歩です。リリースが待ち遠しいと同時に、ファンの反応がどうなるのか非常に興味深いです。これからも私たちの音楽旅行は続きますので、ぜひお付き合いください。

――最後に、ファンへのメッセージがあればお願いします。

ジェイク・ハーパー いつも支えてくれるファンの皆さんに心から感謝しています。私たちの音楽が皆さんの日常に少しでも彩りを加えられれば幸いです。これからもミッドナイトオデッセイの旅を共にしてください。ありがとうございます。

勝手に次のシングル盤の話をしている

当たり障りのないインタビューに終わると思ったら、とんでもないことをぶっ込んできました。勝手に次のシングルを準備していたのです。

「Quantum Horizons」。聴きたくなりますよね。そこで、前回と同じアプローチで作ってみました。ただし、今回はバンドメンバーがいろいろ詳しく説明しているおかげで勝手にでっち上げるわけにもいかず、できるだけメンバーの意向に沿う形で制作を進めました。結果、大変な苦労をすることに……。

数十回トライして、一番良かったものが、静かなバラードとして始まったはずが、途中からディスコビートになるというもの。ただ、インタビューで語っていたギターソロになかなか行きつきません。ギターソロが始まったと思ったら、すぐに終わったり、かつてのMIDIギターかこれはというくらいしょぼかったり。

バンドのギタリストがソロをうまく弾けないからゲストギタリストを呼んでくるというのもよくわかる気がします。ギターパートが始まるPart 3のところはV3でサポートされたインストモードにし、Style of Musicに「fast passage, epic, long emotional heavy metal blues electric guitar solo, vibrato」と書き込んで、さらにガチャを数十回してできたものを最終版にしました。

それがこちら。

インタビューで「ギターソロの部分では、従来のプログレッシブ・ロックの枠を超えたサウンドを追求しました。聴き手には新鮮な驚きと発見を提供することでしょう」なんてハードルを上げる発言をするからこんなことに。

プログレッシブ・ロックの枠を超えたサウンドかもしれないけど、それは「ディスコ」というものでして(ピンク・フロイドの「Another Brick in the Wall」という先行事例はありますが)……。

密かに人気が高まりつつあるリリー・フォードさんの秘蔵写真をおまけにつけておきます(PhotoMakerで制作)。

動画の背景ではKaiber.aiのアニメーションを使い、HeyGenのリップシンクを合成しています。

AIの歌を真似たら歌唱力は上がる?

Suno V3 AlphaではThe Midnight Odyssey以外の曲も作ってます。

サイモン&ガーファンクルっぽい曲を作ってみたくて、Sunoの標準モードでこんなプロンプトを入れました。

slow ballad by male folk duo with complicated but beautiful two-part harmony, soft high-tone angelic voice acoustic guitar accompaniment

その中に、これは!と思う名曲がありました。曲名は「Whispers in the Wind」。

なかなか良いメロディーと、アート・ガーファンクルっぽい透明感のあるボーカルが、ギターのアルペジオで奏でられる。これは自分でも歌ってみたいと強く思いました。

そこで、AI音源分離ソフトのUVR5でボーカル、ベース、ドラム、その他の4つのSTEMファイルを取り出し、ボーカル部分の音量を下げて、自分の歌唱を追加しました。


Logic ProのFlexPitch機能でボーカルパートを可視化して、ピッチやタイミングなどが視覚的にもわかるようにしたので、自分の歌唱の改善にも役立ったはずです。

こちらは、自分のボーカルとAIボーカルを比較した動画です。左チャンネルにAI、右チャンネルは自分のボーカルを配置しているので、聴き比べていただくとうれしいです。

お手本のAIボーカルに近づけるように何度も練習すれば、歌も上手くなるのではないでしょうか。そのくらい、オリジナルのAIの歌は上手いのです。

商用音楽でも音源分離できないことはないですが、購入したものでないとできませんし、お手本になるものは意外に少ないのです。その点、Sunoであれば、お手本になりそうなものを作れば良いのです。

自分が必要とする音楽がなければ、自分で作る。それがSunoならば簡単にできてしまうのです。

妻とのデュエットもAIオリジナルで

さらに、ボーカルパートをデュエット用にアレンジして妻の歌声(AI)と自分のデュエットにしてみました。楽しいです。AIと言わなければ、そのままオリジナルとして通用するのではないかと思います。実際、著作権はぜんぶ自分にあるので、実質的にオリジナルであるとは言えます。JASRACと提携していないSNSにもアップし放題。

なお、Sunoの現状の課題やこれからの期待などについては、尊敬するプログレ系ボカロP(もちろんそれ以外の歌唱合成技術含む)でVTuberのいーえるPさんによる解説動画がとても参考になります。筆者のSunoの記事も紹介していただいています。

YouTubeライブに寄せられたコメントを元にSunoでの作曲を行うコーナーが超絶面白いです。番組終盤で完成した「デス・コアラ3」という曲は、ゲームクリエイターで音楽家の志倉千代丸さんがコメントで「リリース決定」と寄せるほどの名曲でした。

これがインタラクティブミュージックというやつか……。

Sunoの面白い活用方法はまだまだありそうです。

《松尾公也》

松尾公也

テクノエッジ編集部 シニアエディター / コミュニティストラテジスト @mazzo

特集

BECOME A MEMBER

テクノエッジ友の会に登録しませんか?

今週の記事をまとめてチェックできるニュースレターを配信中。会員限定の独自コンテンツのほか、イベント案内なども優先的にお届けします。