Meta Questが空間ビデオ対応、Apple Vision Pro発売前日。15部屋までMRスペース拡張など、v62アップデートは新機能多数

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Ittousai

テクノエッジ編集長。火元責任者兼任 @Ittousai_ej

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Meta Questが空間ビデオ対応、Apple Vision Pro発売前日。15部屋までMRスペース拡張など、v62アップデートは新機能多数
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Appleの「空間コンピュータ」Vision Proの発売前日、MetaがVR / MRヘッドセット Meta Quest のソフトウェアアップデート v62を配信しました。

iPhone 15 Pro や Vision Pro で撮影した「空間ビデオ」の再生に正式対応するなど、多数の新機能が加わります。


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空間ビデオ(Spatial Video)再生

「空間ビデオ」とは、アップルがステレオ3D動画につけた名称。およびそのファイル形式。

Meta Quest はVRヘッドセットの基本機能として、左右の眼に別の映像を届けて立体感を伝える3Dに当初から対応しています。

しかし左右二枚の映像をひとつのファイルに収めるステレオ3D動画には複数の形式があり、再生できるとしてもアプリ側で正常に表示されるよう操作が必要だったり、ファイル変換が必要になる場合がありました。

Meta Quest v62.0 アップデートからは、Appleの「空間ビデオ」形式を認識して正しく再生できるようになります。

具体的には、iPhoneのMeta Quest アプリからiPhone 15 Pro や Vision Proで撮影した空間ビデオをアップロードすると、Quest 側の「ギャラリー」または「ファイル」に新設される空間ビデオの項目から選んでそのまま再生できるようになります。

iPhone 15 Pro など空間ビデオ形式で撮影するカメラを持っていないユーザーのために、アップデート後はMetaの撮影したデモ動画が体験できるようになっています。

ブラウザがDualSenseなど外付けゲームコントローラ対応

Meta Quest ブラウザが、Xbox やPS5 DualSense / PS4 DualShock 等のゲームコントローラに対応しました。

BluetoothまたはUSB-C有線で接続することで、ブラウザベースのストリーミングゲームアプリ等をコントローラ操作できるようになります。

従来から対応していたような気もしますが、公式のリリースノートではDualSenseやDualShockとの互換性改善も記しています。

Facebookライブ配信

v56更新で一部のユーザー向けに提供されていた Facebook Live へのストリーミング配信が全ユーザーに解禁。

Meta Quest のみで、チャット付きでFacebook へVRの視界をライブ配信できるようになります。

具体的な使いかたは、アカウントセンターからFacebookアカウントをリンクしたのち、ユニバーサルメニューのカメラアイコンからライブ配信を選択するだけ。

チャットつきYouTubeライブ配信

VR側でチャット画面を見ながら、PCを経由したYouTubeライブ配信が可能に。こちちは単体では対応せず、デスクトップにストリーミングしてOBS等のアプリを介してYouTubeに配信する必要があります。

なお、配信できるのは一般公開設定のライブストリーミングのみ。限定公開やプライベートでは配信できません。

Mixed Reality の「スペース」認識が15部屋まで拡張

Meta Quest 3 には、周囲の環境をカメラやセンサで認識して、VRと精密に重ね合わせるMixed Reality 機能があります。

このためのSpaceのスキャンが15部屋まで保存できるようになり、MRを有効にした時点でQuest がどの部屋にいるのか認識するようになりました。

以前に立体形状をスキャンした場所にいるのに自動認識できない場合は、周囲を見回して合致するスペースを思い出す機能も加わります。

ハンドトラッキングのクイックアクションメニュー改善

コントローラを使わずハンドトラッキングで操作する場合、従来は「手のひらを手前に向けて人差し指と親指をあわせ少し待つ」ジェスチャでクイックメニューが開けました。

v62からはこの挙動を改善し、指をあわせて離したところですぐメニューが開くようになり、ハンドトラッキング用のクイックアクションメニューではなくコントローラのボタンと同じユニバーサルメニューにすぐアクセスできるようになります。

マルチタスクでアプリの状態継続

ブラウザ等、平面ウィンドウで開くアプリを利用しているとき、VRアプリに遷移したときもアプリの状態を維持してそのままタスクを続ける機能が改善しました。

Quest Link のアップデート

PCからQuestにVR映像を飛ばす Quest Link が改善・変更。

  • 120Hzストリーミング対応。PC側が対応する場合

  • Oculus PCアプリがMeta Quest Linkアプリに改名。

  • Linkでもハンドトラッキングやアイトラッキング、フェイストラッキング対応。

  • Nvidia GeForce RTX 4000シリーズ GPU正式対応

  • Linkにも空間データパーミッション設定。(Quest のセンサで認識した部屋の立体形状等をデスクトップアプリに使わせるか否か)

  • そのほか安定性の改善等

配信は段階的

そのほか細かな改善点は公式のリリースノートへ。Questのアップデートは段階的に提供されるため、いま手動で更新を確認してもユーザーによってはまだアップデートなしに表示される場合もあります。

Meta Quest release notes | Meta Store


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(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
《Ittousai》
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