iPhone最新OS「iOS 17」は細かいアップデートを刻んで現在17.0.3(本体が熱くなる問題を修正)。そのiOS 17を使いこなすための短期集中連載の8回です。今回は、新モデル先行レビューも執筆した村上タクタさんによる、iPhoneのカメラ機能強化(ファインダー内水準器)について。
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人間の感覚はおどろくほど敏感だ
メディアの仕事を始めた時に、写真の水平については口うるさく言われた。
もちろん、水平が出ている必要がある写真も、必要がない写真もあるのだが、水平が出ているべき写真は『キッチリと水平が出ているべき』と言うのだ。
それゆえ、スタジオで写真を撮るカメラマンなどは、当時から水準器を使って水平を出していたりしたほどだ。
当時は「口うるさい」と思った先輩の言だが、今となっては自分の仕事の写真のクオリティを安定させるのに役立っている。水平を気にするだけで写真のクオリティは上がるのだ。水平がちゃんと出ていると、MacやiPhoneのアルバムに並んでる写真も、ピタリと揃って気持ちがいい。
記事に使う写真は、掲載前に微調整をすることが多いのだが、「傾いている」と思っても1度ぐらいだったりするから、人間の水平感覚というのはすごい。
多くの人の写真は、右が下がっている
一方、クセというのもある。あまり、水平を気にしていない人の写真は、全部同じ方向に傾いていることが多い。私が知る限り(iPhoneを右手で持つせいか)右下がりになっているケースが多い。ぜひ、みなさんもご自身のアルバムを確認して見ていただきたい(水平線のある風景写真などが分かりやすい)。無意識に撮っているとすると「右が下がってる!」ということを発見する人が、けっこういるはずだ。

自分のクセに気が付けば、あとは修正するだけだ。
iOS 17のカメラには、ようやく水準器が付いた。

『設定>カメラ>水平』をオンにすれば、画面上に水準器が現れる。
といっても単純なもので、白い横一本の線だ。

傾いていると、ご覧のように線が途切れ途切れになる。これを繋がった線になるようにiPhoneの傾きを微調整する。

水平が出ると、線が1本に繋がって一瞬黄色くなって、消える。
グリッドと水平だけで、写真のクオリティは大きく向上する
風景写真などは、水平を出すのと、上下左右1/3のところに配置されているグリッドの上に主題を配置するように心がけるだけで、大きくクオリティが上がる。ぜひ試してみていただきたい。
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