Google Podcastsアプリ終了。YouTube Music内のポッドキャストに注力、移行ツールを提供

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Kiyoshi Tane

Kiyoshi Tane

フリーライター

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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Image:Google

Googleはポッドキャストアプリ「Google Podcasts」を来年廃止することを発表しました。代わりに、YouTube Music内でポッドキャストが世界中で利用できるようになります。

同社は今年4月、米国限定でYouTube Music内でポッドキャストを視聴可能にし、無料ユーザーでも音声版と動画版を切り替えたり、オフラインやバックグラウンドでも使えるとして、利便性を強調していました。その意味で、今回の発表は完全なサプライズではありません。

Googleは「現在はポッドキャストの黄金時代」であり、音声・動画ポッドキャストどちらであっても利便性が高くオーディエンス獲得に役立つ「YouTube Musicでのポッドキャスト体験への投資を強化する」として、2024年後半にGoogle Podcastsアプリを廃止する予定だと述べています。

すでに日本のユーザーにも、今後についての連絡メールは送られています。そちらによれば現時点での変更はなく、これまで通りGoogle Podcastsは利用できるとのこと。そして「ポッドキャスト番組の定期購入をGoogle Podcasts から移行するツール」を提供すると予告しています。

YouTube Musicでのポッドキャストの利用は無料ででき、有料登録は不要。また「定期購入している番組のファイルをダウンロードできるオプション」も用意され、インポートに対応したアプリにアップロードして引き継ぐことも可能と述べています。

YouTube Musicへの移行により、様々な新機能が追加される見通しです。もっとも、Google Podcastsアプリは「登録した番組を聴くことだけ」に特化したシンプルさが魅力であり、多機能へのニーズは薄いかもしれません。

Google Podcastsアプリは2018年にAndroid版が初登場し、2020年にはiOS版も登場。ほかウェブブラウザ版はWindowsやmacOSでも利用でき、全てのプラットフォームで登録番組や「どこまで聞いたか」を同期できます。

なぜGoogle Podcastsを廃止し、YouTube Musicに移行するのか。Googleは「リスナーやポッドキャスターがすでに行っていることと一致」しているから、と説明しています。ポッドキャスト調査サービスEdisonによると、米国の週間ポッドキャストユーザーの約23%がYouTubeを最もよく利用するサービスだと答えているのに対し、Google Podcastsはわずか4%とのこと。

今回はどちらかというとサービス終了よりも統合ではありますが、クラウドゲーミングプラットフォームStadiaに続き「Killed by Google」に立つ墓標が1つ増えました。

《Kiyoshi Tane》

Kiyoshi Tane

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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