自転車だって後方レーダーがほしい。テールライト兼用の「Magene L508」を4画面分割でチェックした(CloseBox)

テクノロジー Mobility
松尾公也

テクノエッジ編集部 シニアエディター / コミュニティストラテジスト @mazzo

特集

自転車だって後方レーダーがほしい。テールライト兼用の「Magene L508」を4画面分割でチェックした(CloseBox)
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自転車に乗りやすい季節になってきました。安全に走るためのガジェットをしばらく使っているので、それを紹介します。Mageneというメーカーの後方レーダー(ミリ波パルス信号)付きテールライト「Magene L508」です。

▲Magene L508

しばらく寒すぎてロードバイクでの外出をしてなかったのですが、日中には10度くらいになるくらいの暖かさが戻ってきたので、外での自転車を再開しています。スマートトレーナーを使った室内でのZwift暖房でなく、リアル走行ができるというわけです。ちなみにMagene製品を日本で販売しているGROWTACはGT-ROLLERというZwiftとも接続できるローラー台で有名。筆者のZwift仲間のGT-ROLLER比率が非常に高く、自分でも購入を検討していたくらい評判のよい製品です。

外で走るとなると、今年は大量に飛散しているといわれている花粉が問題なのですが、もう一つ注意しなければならないのが、事故を起こさないこと。言うまでもなく道路は自転車だけのものではなく、そこを一番多く走っているのは自動車です。同じ車道の左側を走る自転車は、交通ルールを守り、クルマと共存し、歩行者に気をつけて走る必要があります。

自分の身を守るためのヘルメット、ドライブレコーダーとしてのInsta360 X3やGoProなどはあっても、事故を未然に防ぐための装備はこれまで特に持っていませんでした。自分の前方や側面は視認できますが、後方は注意が疎かになりがち。近づいてくる音がすれば、後方を目視して確認することもできますが、最近のクルマはEVやハイブリッド車もあり、静かに近づいてくることも多いのでわかりにくいのです。

ハッと気付いた時にはすぐ後ろや横にクルマがいて驚いたり、いきなりクラクションを鳴らされてハンドルを取られそうになったりと、クルマとの共存の道はなかなか難しいものです。ならば、自分の背中に「目」を持っていたらどうか、というのが自転車乗りの長年の夢でした。

そのために後方カメラからの映像を自分のアイウェアに投射するといった大掛かりなものもあれば、ハンドルバーミラーでというやり方もあります。しかし、ハンドルバーミラーでは、姿勢を頻繁に変えるロードバイクの場合には実用的とは言い難く、視認できる領域も限られます。一方、数カ月「Magene L508」を使ってみると、何も映像で常に確認する必要はないのだなと感じました。

Magene L508は、サドル下のシートポストに装着します。サイクルコンピュータ(サイコン)とANT+という通信規格で連携します。

▲サドル下のシートポストに取り付ける

筆者が使っているサイコンはGarminの「Explore 2」という製品ですが、これとすんなり接続でき、後方からクルマが近づいてくると、サイコンに接近の警告音とともに表示もされます。これは、急接近の場合のみに警告を発するようになっており、クルマが多い道路でやたら警告ばかり鳴るという事態は避けられます。

140m以内に後方車両が突然接近してきた場合、テールライトは自動的に2秒間点滅モードになります。この機能により、後方車間のドライバーへ警告を与え、一般道での後方車両の急接近によるリスクからあなたを守ります。後方車両に影響を与えないよう、車両が急接近した場合のみ作動します。また、後方車両が連続して接近してきた場合は作動しません。

対応機種(サイコンとスマートウォッチ)は次の通り。ただし、後方レーダーは標準通信規格であるANT+のプロファイルとなっているため、リストにないモデルでも接続できる可能性はあるようです。

▲Magene L508対応機種(GROWTAC調べ)

Explore 2だと、画面の左右に赤いにじんだような表示(ブラウン管に磁石を近づけたときのようなと言っても今はわかる人が
少なそう)が出てきて、右端には下の方から白い丸が上に昇ってきます。これが、クルマが近づいている印です。

▲クルマが近づくと画面の両側が赤くなって、車両の位置が右端の白い丸で表示される

これで、前を見てペダルを回していても、後方からの接近に注意することができるので、例えば路肩の方に寄っていくといった対応ができます。いきなりクラクションを鳴らされて驚くこともなくなります。

後方から迫る危険はこのレーダーに任せて、自分の注意は前方と左右にフォーカスできるので、その分全体的に安全性は高まっている気がします。

また、テールライトと一体化していることで、後方から接近するクルマへの注意喚起にもなります。レーダーが接近を検知すると、サイコンへの表示と同時に昼間であってもテールライトが点滅し、ドライバーがその存在に気づけるようになっています。

▲ちょっとわかりづらいけど赤い点がMagene L508

動画では、左上が筆者のお尻とシートポスト下のMagene L508、右上がハンドルとサイコンのGarmin Explore 2、左下が後方視点、右下が前方視点の4画面分割でお届けしています

長いトンネルを自転車で通るときにはいつも不安を覚えます。普段は後方から近づいてくるクルマは音でわかるのですが、トンネルの中だと音が回ってしまって、この音は前からなのか後ろからなのかが分からなくなります。Magene L508ならば後方から近づくクルマは警告音や色の変化でわかりますし、ドライバーも視認しやすくなります。

バッテリー充電はUSB-Cで簡単ですし、16時間持続するので、これで安心してロングライドを再開できそうです。

なお、競合製品としてはGarminのVariaがありますが、Magene L508は1万9800円と、競合より8000円くらい安いので、テールライトをそろそろ変えるかと考えている人は検討してみるといいと思います。

《松尾公也》

松尾公也

テクノエッジ編集部 シニアエディター / コミュニティストラテジスト @mazzo

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