iOS 16「ペーストを許可」「激しく揺れるiPhone 14 Proカメラ」バグ、アップルが修正を約束

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Kiyoshi Tane

Kiyoshi Tane

フリーライター

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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Image:Apple

iPhoneの最新システムソフトウェアiOS 16の配信が始まってから、およそ1週間が経ちました。新たなロック画面などはおおむね好評のようですが、いくつか困ったバグが報告されており、アップルも修正を約束しています。

まず1つは「クリップボードからアプリに貼り付ける際、毎回許可を求めるポップアップが表示される」ことが、非常にうっとうしいとの苦情です。

この新たな確認ポップアップは、ユーザーのプライバシーを守る一環としてiOS 16に導入されたものです。かつてiOS 14ではアプリが本人に無断でクリップボードを読み取ることを可視化するに留まっていましたが(TikTokアプリが逐一読みに行くことが話題に。その後に修正)新たな対策では「機密データを含む可能性あるクリップボードを読み取るとき、ユーザーに許可を求める」仕様となっているはずでした。

しかし実際には、ユーザーが自らアプリに何か貼り付けようとするたび、常に許可を求めるポップアップが表示されるようになり、とても煩わしい体験となっています。いつも「ペーストを許可」ボタンを押せるミニゲームが遊べる!と感動が露わにされるほどです。

日増しにユーザーの不満が高まるなか、ついにアップルのシニアマネージャーであるRon Huang氏が、こうした動作は意図したところではないと回答しました。米MacRumorsの読者Kieran氏がアップルの経営陣にメールを送ったところ、答が返ってきたようです。

Huang氏いわく「これは確かに想定外の動作であり、真相を究明するつもりです」とのこと。さらにアップル社内で確認されたわけではないとしつつ、Kieran氏が「唯一の体験者ではない」と付け加えており、一般的に起こっていると認める構えのようです。

さらに「アプリごとにクリップボードへのアクセス権限を設定できるべきだ」との意見に対して、Huang氏は「良い改善」になるとコメント。「その設定がなくてもメールのようなアプリが正常に動くよう修正する必要があるが、それでもユーザーがデータを共有したいアプリにとっては有用です」との趣旨を付け加え、「ご期待下さい」と締めくくっています。

もう1つは、iPhone 14 Pro/Pro Maxに共通して起きている「InstagramやTikTok、Snapchatなどサードパーティ製アプリでカメラを使うと、カメラが揺れたりガタつく」という現象です。

たとえば断続的にカメラの揺れが起きたり、変な機械音がしたり、という具合。その様子を捉えた動画も、いくつか公開されています。その1つではiPhone 14 ProでTikTokアプリで撮影しようとするとカメラが激しく揺れ、画面が波打っている様子が確認できるほどです。

もしもハードウェアの問題ならば、すべてのカメラアプリで同じ症状が起こっているはず。が、アップル純正カメラアプリでは振動バグが1つも報告されていません。そのため、ソフトウェア(iOS 16)の不具合によると推測されていました。

MacRumorsがアップル広報担当に問い合わせたところ、同社はiPhone 14 ProとiPhone 14 Pro Maxのカメラが揺れたり振動するバグを認識しており、来週(26日~)にも修正版が登場する予定だと回答しています。つまりApple Storeや正規サービスプロバイダに修理に持ち込まなくとも、ソフトウェアアップデートを行えば直る見通しのようです。

激しく振動したままデバイスを使っていると、本当に故障が誘発されないとも限りません。とりあえずバグが修正されるまでは、サードパーティ製アプリでカメラを使うのは避けた方がよさそうです。

《Kiyoshi Tane》
Kiyoshi Tane

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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