Spotifyが、アーティストのライブコンサートチケットを販売する「Spotify Tickets」を新たに開設しています。
tickets.spotify.comのURLで表示されるこのページはまだテスト段階のようで、サイト開設のリリースなどは出されていませんが、複数のアーティストの米国内における前売りチケット情報が掲載されています。
Spotifyはこのサービスについて音楽系テクノロジーサイトMusic Allyに対し「ユーザー体験を向上させるため、常日頃から新しい製品やアイデアをテストしている。その中から、幅広いユーザーに新しい体験の道を開くことになるものも見つかれば、重要な学習機会で終わるものもある」とコメントしています。
Spotifyはすでにアプリ内でいくつかのチケット販売業者とパートナーシップを結んでいます。「Live Events Feed」には、Ticketmaster、AXS、Dice、Eventbrite、See Ticketsといった業者へのリンクがあります。ただ、新しいチケット販売ページはテスト段階であるためか、アプリ内の「Live Events Feed」とは個別のコンテンツになっています。
サポートページによると、Spotify Ticketsはアーティストやプロモーターの代理としてチケットを販売しているとのこと。つまり上記のチケット販売業者と同じように前売りチケットの割り当てを得て、チケット定価にサービスとしての予約手数料を加えて販売しています。
なお、購入したチケットは転売、譲渡、移転などができない決まりになっており、チケット購入者がイベントに参加するには米国政府発行の身分証明が必要になります。チケットの名義変更は所有権の変更手続きとなり、煩雑な手順が必要になるため、実質的にダフ屋が介入できないようになっているとのこと。
Spotify Ticketsの正式なサービス開始がいつになるかといったことはまだ決まっていません。上に述べたように良き学びを得た、で終わる可能性もあります。一方でユーザーの利用が増え好評を博すようなら、将来的に本格的な米国以外への展開もあるかもしれません。記事執筆時点では、掲載されたアーティストすべてのSpotify Ticketsでの販売はすでに終了しており、購入希望者にはパートナー業者へのリンクが表示されています。