Meta Superintelligence Labsは、マルチモーダル推論AIモデル「Muse Spark 1.1」を発表しました。4月に発表された最初のモデルからエージェントタスク、コーディング、マルチモーダル理解の各分野での改善が盛り込まれたアップグレード版です。
同モデルはMeta AIアプリおよびmeta.aiにて「Thinking」モードとして即時利用可能となっています。開発者向けには新たに「Meta Model API」のパブリックプレビューも開始されました。
Metaはこのリリースを、「個人向け超知性(personal superintelligence)」というビジョンの実現に向けた取り組みの一部と位置づけています。今回の「Muse Spark 1.1」は、単に質問に答えるだけでなく、複数のアプリやサービスをまたいで計画・実行できる「エージェント型AI」としての実用性を高めた点が注目されます。開発者がAPIを通じてモデルに直接アクセスできるようになったことで、企業や個人開発者による活用の幅も広がりそうです。

▲ エージェントタスクへの対応強化
「Muse Spark 1.1」は、外部アプリやサービスをまたいだ計画・実行を伴う個人向けエージェントタスクにおいて、前モデルと比較して処理速度が向上したとされています。マルチエージェントシステムのオーケストレーションに対応しており、メインエージェントとして計画立案やサブエージェントへのタスク委任を行うほか、サブエージェントとしても機能します。コンテキストウィンドウは100万トークンに対応し、長期にわたる作業履歴の参照や重要情報の保持が可能です。また、新しいネイティブツール、MCPサーバー、カスタムスキルへのゼロショット汎化にも対応しているとしています。
▲ コンピュータ操作(Computer Use)の精度向上
コンピュータ操作機能においては、複数アプリにまたがるコンピュータ操作ワークフローへの対応が強化されています。状況に応じてスクリプトによる自動化と直接操作を使い分ける設計となっており、長時間セッションでのコンテキスト維持や、未知のインターフェースへの適応も可能とのこと。人間の介入を最小限に抑えながら操作を継続できる点が特徴です。
▲ コーディング性能の向上
大規模・複雑なコードベースを扱う実務的なタスクでの性能が向上したとされています。複雑なバグの診断・修正、エンタープライズ向けシステムへの新機能実装、大規模なコード移行への対応が可能としています。Webアプリ作成やエンドツーエンドの質問応答といったユースケースでも前モデルから改善が見られるとしており、Meta社内の開発者・研究者が日常的に活用しているとのことです。
▲ マルチモーダル理解と安全性
視覚・音声情報の認識、画像・動画の詳細なキャプション生成、視覚情報からのコード生成など、マルチモーダルな処理能力も備えています。安全性については、化学・生物兵器リスク、サイバーセキュリティ、制御喪失の各リスクカテゴリにおいて安全基準内で動作することが評価で確認されたとしており、ジェイルブレイクやプロンプトインジェクションへの耐性も備えているとしています。詳細は「Muse Spark 1.1 Evaluation Report」に記載されています。
■ Meta Model APIのパブリックプレビューを開始、即時利用可能
「Muse Spark 1.1」は現在、Meta AIアプリおよびmeta.aiの「Thinking」モードで利用可能です。開発者向けには「Meta Model API」のパブリックプレビューが開始されており、APIを通じてモデルへのアクセスが可能となっています。








