初のカラー版 Kindle Colorsoft 国内発表、3万9980円から。電子ペーパーで約8週間使える

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Ittousai

Tech Journalist. Editor at large @TechnoEdgeJP テクノエッジ主筆 / ファウンダー / 火元

アマゾンが電子書籍リーダーKindle新製品 Kindle Colorsoft を国内向けに発売しました。


最大の特徴は、Kindleとして初めてカラー電子ペーパーディスプレイを採用したこと。

眩しくない紙のような質感のまま、4096色のカラーで図版や色分け、カラーの漫画等が見やすくなりました。

本体は7インチ4:3ディスプレイで重さ約215g。

約7.8mmの厚さや、側面の電源以外にボタンがないシンプルな構造含め、従来の標準モデル Kindle Paperwhite とほぼ同じです。

バッテリー駆動時間は「無線オフで、一日30分の読書をした場合」で約8週間。

一般的なタブレット等の10数時間と比較すると異次元ですが、これは表示するだけならほぼ電力を消費しない電子ペーパーでは「連続再生時」のような表記が難しいため。連続でめくり続けて8週間ではありません。

モデル構成としては、通常モデルの「Kindle Colorsoft」(16GBストレージ)が3万9980円。カラーはブラックのみ。

上位モデルの 「Kindle Colorsoft シグニチャーエディション」(32GBストレージ)が4万4980円。こちらはメタリックブラックのみ。

シグニチャーエディションはストレージが倍の32GBであるほか、明るさの自動調整、Qiワイヤレス充電に対応しています。

さらに、通常モデルの Kindle Colorsoft に子供向け書籍2000冊以上などのコンテンツやペアレンタルコントロールを含む定額サービス「Amazon Kids+」12か月分、キッズカバー、2年間の限定保証などがセットになった「Kindle Colorsoft キッズモデル」は4万2980円。


実際に試してみたところ、E Ink電子ペーパーのカラー画面は従来のモノクロ16階調モデルと比較すれば、当然ながら表現力では圧倒。図版や比較的シンプルな色分けのカラー漫画等は好相性です。

とはいえ、あくまで電子ペーパーのカラーなので、日々見慣れているスマホやバックライトつき液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイのように、自発光する鮮やかなフルカラーとは別物。

たとえて言えば、一昔前の雑誌の「ザラザラの紙に少ないインクで印刷したカラー」。

カラー表示の際は解像度も150ppi に下がるため(7インチで約800 x 600前後)、インクの粒子が分かる印刷のように粗く、階調表現も限られた品質です。

誰でもスマホ等で見慣れている、鮮やかで眩しいほどのフルカラーディスプレイを期待すると「色が薄い、画素が粗い、階調もガクガク」で驚きますが、あくまで「紙」を再現した電子ペーパーの範疇として、「薄くて暗い」ではなく「ソフトで目に優しい」を期待して買う製品です。

モノクロ表示については細かな明朝体もくっきり見える300ppi で16階調。従来のPaperwhite 同等です。

カラーは一覧性や、モノクロ表示では潰れてしまって鑑賞どころではなかったコンテンツを最低限楽しめる「あれば嬉しい」要素として考えると、従来Kindleよりも劇的に表現力が増したモデルではあります。


《Ittousai》
Ittousai

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