Vision Proを装着したティム・クックの姿、初公開。初期の試作機は「モンスター装置」だったと語る(Vanity Fair)

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Munenori Taniguchi

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Norman Jean Roy / Vanity Fair
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アップルのティム・クックCEOが、新製品Vision Proを装着した写真が初めて公開されました。

これはVanity Fairが掲載したVision Pro記事の写真です。また同誌のデジタル版の表紙にもなっています。

Vanity Fair, Photo by Norman Jean Roy

クック氏はこれまで、Vision Proを装着した姿を公に見せたことはありませんでした。アップルは従来、それまでにない新しい製品を発表する際にはスティーブ・ジョブズをはじめ、幹部らが自らモデルとしてそれを使ってみせることで、何ができるのかを観衆に示し、強く印象づける手法を駆使して来ました。

そう考えると、幹部の誰ひとりとしてVision Proを装着しなかったWWDC23での発表はレアなケースだったようにも思えます。とはいえ、これには観衆のいる対面式のイベントではなく、きっちりと編集された動画によるオンライン配信だったことも関係しているかもしれません。

一部では、Vision Proを装着した姿がそれほど格好の良いものではない場合、人々の購入意欲をしぼませてしまう可能性を挙げ、それを避けたかったのではとの推測もありました

今回Vanity Fairが掲載した、Vision Proの開発段階から現在の様子を取材した記事には、クック氏がVision Proを装着し、部屋にたたずむ姿が挿絵として収められています。それはインパクトのある姿というよりは、日常生活にVision Proが溶け込んでいるような、落ち着いた印象も受けるものになっています。

記事の中で、クック氏は数年前に初めてVision Proの初期プロトタイプを見たとき、その巨大な箱に6枚のディスプレイが詰め込まれ、顔の横には巨大なファンが回り、外側には髭のようにカメラが突き出て多数のケーブルが別の部屋にあるスーパーコンピューターにつながるという外観に「まるで ” 怪物装置 ” だ」と述べたとされています。

クック氏は、「あれはどう考えても “ 着用できる(ウェアラブル) “ ものではなかった」とVanity Fairに語っています。ただそれでも、この不格好な試作品を「いつになるかはわからなかった」ものの、エンジニアがウェアラブルなデバイスに変えることが「わかっていた」としました。

そして、その言葉どおり現在のVision Proは当時とは見違えるほどコンパクトになりました。まだ広く一般に普及するほどコンパクトか、と言われれば十分ではないかもしれませんが、少なくともウェアラブルにはなっています。

クック氏は、Vision Proで『テッド・ラッソ』の第3シーズンを「ソファに寝転び、天井に映し出して見た」と述べ、さらに苦手だった瞑想をする際にもVision Proが役立っていると語っています。

一方、Vision Proの未来はどのようなものになるのかとの問いに対しては、クック氏は「正確に予測するのは難しい」としつつ「われわれはロードマップなどを作っていて、明確な視点も持っている。しかし、その多くは探求と解明でもある。ときには点と点がつながり、予想もしなかった場所に導いてくれる」と返答しています。

Appe Vision Proは2月2日より米国で販売を開始しており、先日には予約段階ですでに18万台が売れたとの報道もありました。日本を含む他の市場については、2024年中に発売される予定です。




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