YouTube、ブラウザやモバイルアプリ内でゲームが遊べる新機能をテスト中(WSJ報道)

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Kiyoshi Tane

Kiyoshi Tane

フリーライター

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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YouTube、ブラウザやモバイルアプリ内でゲームが遊べる新機能をテスト中(WSJ報道)

YouTubeがオンラインゲームをプレイできる新サービスをテストしていると、The Wall Street Journalが報じています。

WSJが見たGoogle社内での電子メール には、YouTubeの新機能「Playables」を従業員にテストを始めるよう呼びかけているとのこと。

ブラウザのYouTubeサイトや、iOSおよびAndroid用YouTubeアプリ内でそのまますぐゲームが遊べる内容で、テスト用ゲームの中には弾むボールでレンガを壊す「Stack Bounce」等が含まれていたとされています。

この「Stack Bounce」は、OPPOのスマートフォンにいつの間にか“追加”されて、一部ユーザーの不安を呼び起こしていたこともありました。サイズの小さなアプリのため、テスト用に使われやすいのかもしれません。

今やYouTubeは「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」他のゲーム関連動画が大人気を集めており、ゲーマーとの親和性の高さは言うまでもありません。その一方で、YouTubeの広告収入は3四半期連続で減り続けており、ショッピング機能など新たな収入源を模索しています。ゲーム方面でさらなる可能性を探っても、不思議ではないでしょう。

とはいえYouTubeはゲームビジネスそのものが得意とは言いがたくはあります。つい最近も、クラウドゲーミングプラットフォーム「Stadia」を終了したばかりです。2019年末に鳴り物入りで登場し、大きな注目を集めていましたが、結局のところ日本に上陸することもありませんでした。


今回の報道につきYouTubeの広報担当者は「ゲーミングはYouTubeで長らく重視されてきました」「わが社は常に新機能を試していますが、現時点で発表できることは何もありません」との声明を出しています。

Playablesでテストされているようなアプリ/ブラウザ内ミニゲームは、古くはFacebookのソーシャルゲーム、最近ではGoogle検索の「塊魂」コラボ (「katamari」または「塊魂」で検索して右側のボールをタップすると、ブラウザ内で塊が転がせる)の例もあり、技術的にはさほど難しくないはず。

Stadiaの責任者だったフィル・ハリソン氏は、Stadiaの基盤技術がYouTubeなどGoogleの他の事業にも応用できる展望を見いだしていると述べていました。Stadia発表当時にアピールしていた、ゲーム予告編やプレイ動画から即プレイ可能な機能も受け継がれるのかも気になるところです。

《Kiyoshi Tane》
Kiyoshi Tane

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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