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Joy-Conのドリフト問題を解決する非純正交換パーツ発売。ドリキャス用コントローラと同じホール効果センサ採用

ゲーム Nintendo
Kiyoshi Tane

Kiyoshi Tane

フリーライター

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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iFixit

Nintendo Switchの着脱式コントローラJoy-Conのドリフト問題、すなわち「アナログスティックが触ってなくても勝手に動く」現象は複数のユーザーから報告があり、集団訴訟にも発展したことがあります

この問題を根本的に解決するものとして、海外のアクセサリー企業がJo-Con交換セットを発売しました

任天堂はドリフト問題につき、新型の有機ELモデル発売に当たり「アナログスティックは発売以降、部品を継続的に改良していって~」と間接的に言及していました

が、あくまで改良であって完成版ではないのは、ドリフト問題が構造的に避けがたいためでしょう。ハイテク製品の分解で知られる修理業者iFixitは、ジョイスティック末端の金属部分が回路基板上のパッドよりも固いため、パッドの摩耗が速まっていると指摘していました

これは単なる部外者の推測ではなく、任天堂の開発者自らが「例えば車のタイヤは地面に接触して摩耗しながら進みますが、それと同じように摩耗する前提」と発言。この構造は「ポテンショメーター」と呼ばれるもので、回転角や移動量を電圧に変えるしくみ。要は音量ボリュームと同じで「接触ありき」のため、その改良も摩耗しにくい素材や形状の組み合わせを変えるほかないと思われます。


しかしGulikitという会社が米Amazonで29.7ドルで販売中の交換スティック部品は、ホール効果センサーと呼ばれる技術を使い、本質的にドリフトしないように作られているとのこと。iFixitは、これがかつてのセガサターンやドリームキャスト用のコントローラーに使われていた技術と同じだと分析しています。

その原理は、センサーが磁石を使ってジョイスティックの動きを検出するというもの。実際に部品同士がこすれ合う接点がないため、センサ部分については摩耗することもあり得ないというわけです。

「修理する権利」運動を推進するiFixitは、Joy-Conのドリフトが起こったアナログスティックの交換方法をYouTubeで公開しています。Gulikitの製品にはドライバーや交換用ネジ、ピンセット、プラスチック製のこじ開けツールも一通り付いてくるため、この動画を参考にすれば、素人でもどうにか交換できる可能性が高いはず。

もっとも、microSDカードを抜き差しするほど容易くはありません。またスイッチ本体やJoy-Conの保証が無効になる可能性もあるため、決して推奨できるわけではなく、もし交換を行う場合は自己責任ということで。

セガが20年以上も前にドリフトしない仕組みを完成していたとすれば、異世界に行ってないおじさん達も感慨がこみ上げてくるはず。が、セガが大昔に気づいていたことを任天堂が気づいていないわけがなく、Switchに現在の仕組みのアナログスティックを自社設計しているにはそれなりの理由があるはずです。交換したいSwitchユーザーは、先行してパーツを交換した人たちの評判を観察しておくのが賢明かもしれません。

《Kiyoshi Tane》
Kiyoshi Tane

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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