アップルがAirTagのストーカー対策アップデート。仕込まれたタグの距離と方向が分かる精密検索に対応

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Kiyoshi Tane

Kiyoshi Tane

フリーライター

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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アップルがAirTagのストーカー対策アップデート。仕込まれたタグの距離と方向が分かる精密検索に対応

アップルは今年2月、忘れ物トラッカーAirTagについて「不要な追跡に関するアップデート」を実施すると約束していました。不要な追跡、つまりストーカー対策の強化についての内容です。

その後、11月以降に2度もAirTagのファームウェア・アップデートを配信しているものの、アップルは更新内容を詳しく説明していませんでした。今回あらたに公式サポート文書を更新したことで、ようやく詳細が明らかになりました。

なお、この記事の執筆時点で日本版のサポート文書は5月のファームウェア1.0.301までしか更新されていないため、今回は英語版ページでの話となります。

まずファームウェア・アップデート2.0.24では、ついにiPhoneの「探す」アプリで、見知らぬAirTagの距離と方向を表示する精密検索ができるようになりました。2月に予告していた「正確な場所を見つける」を可能にする約束を守ったかっこうです。

これまでの「AirTagから音を鳴らす」ことに加えて、方向や距離も分かることで、不審なAirTagを素早く見つけて無効化することに役立ちそうです。音を鳴らすことしかできなかったときは、iPhoneから自分のものではないAirTagがあることを通知されたものの自動車のどこに仕掛けられたか分からず、整備工場に持ち込んだというストーカー被害者の話もありました。

また、持ち主から離れたAirTagが一緒に移動している場合の通知も、iPhoneが起動している場合は自動で「音を出す」ことで発見しやすくなりました。このうち精密検索についてはUWB(超広帯域無線)技術を使うため、U1チップを搭載したiPhone 11シリーズ以降(SEモデルを除く)が必須となります。

そして2つ目のファームウェア・アップデート 2.0.36では「特定の状況で加速度センサーが作動しない問題を解決」したとのことです。それ以上の説明はありませんが、不審なAirTagが一緒に動いていることをiPhoneが検知する状況などに関連するバグ修正のようです。

AirTagのバージョン確認とアップデート方法

いずれも直ちにアップデートしたい内容ではありますが、AirTagはユーザーが手動で更新できる仕組みにはなっていません。アップルによれば、アップデートはAirTagがiPhoneのBluetooth範囲内にある間に定期的に配信されるとのこと。このあたり、やはりアップル製品のAirPodsと方針が似ています。

AirTagのファームウェアバージョンは、iPhoneの「探す」アプリでAirTagの名前をタップすることで確認できます。アップデートが来ないという人は、気長に降ってくるのを待つしかなさそうです。


Apple AirTag 4個入り
¥15,334
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
《Kiyoshi Tane》
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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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