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本体の95%が紙なのに音がいいスピーカー。職人技を遺憾なく発揮した「Koala A-1」の実力を探る(小寺信良)

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小寺信良

小寺信良

ライター/コラムニスト

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18年間テレビ番組制作者を務めたのち、文筆家として独立。家電から放送機器まで執筆・評論活動を行なう傍ら、子供の教育と保護者活動の合理化・IT化に取り組む。一般社団法人「インターネットユーザー協会」代表理事。

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本体の95%が紙なのに音がいいスピーカー。職人技を遺憾なく発揮した「Koala A-1」の実力を探る(小寺信良)
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昨今はオーディオ業界が非常に活気づいており、ヘッドフォンやイヤフォンなどの新商品情報もどんどこ出てくるところですが、スピーカーも負けてはいません。ボディ本体の95%を「紙」で作ってしまったという、本格高音質スピーカー「Koala A-1」をご紹介します。10月27日よりクラウドファンディングを開始したばかりです。

▲本体の95%を紙で作った、「Koala A-1」

いわゆる音が出るスピーカーユニットのコーンに紙を使うというのはよくある例ですが、「Koala A-1」はなんとエンクロージャ全体も紙で作りました。紙とはいってもダンボールのようなものではなく、ラップの芯材に使うような、何層にも貼り合わせて作る厚くて堅いヤツです。

エンクロージャは、スピーカーユニットの振動を受け止める堅牢性が求められるところですが、同時に後ろ側に放出される音を増幅して前に持ってくるという役割を果たします。その際に、特定の周波数だけが共振してしまうと、それが音のクセとなって全体の音質に反映されてしまいます。できるだけ、特定のクセがない素材がいいわけです。

▲キャビネット部全体が紙製

このため木製のエンクロージャは、内部に吸音材などを貼ったり詰めたりして周波数特性を調整していますが、紙は音響的にはかなりデッド(響かない)な素材ゆえに、余分な振動がすぐに収束するという特性があります。しかしエンクロージャに使うには、強度が問題になっていたわけです。

そこを開発元の米田オーディオとマルタ工業が共同で技術研究を行い、レーザー加工技術と職人の手作業を綿密に組み合わせた新しい生産工程を開発。そして完成したのが、「Koala A-1」というわけです。

スピーカーユニットは、自作スピーカー派にはお馴染みフォスター電機製の10cmフルレンジドライバを採用。エンクロージャ内部はダブルバスレフ仕様となっており、周波数特性は45Hz~20kHzとなっています。

▲ドライバはフォスター電機製の10cmフルレンジを採用

現在筆者のところには、エンジニア手作りの開発機が届いておりますが、さすがは紙のフルボディ、高さ634mmのトールボーイ型ながら片側約2.8kgと、ものすごく軽いです。ユニット2つ入りダンボールを受け取って、思わず「は?(笑)」と声が出るレベルです。

▲筆者宅に到着した開発機で聴いてみます

早速音出しです。フォスター電機製の10cmフルレンジなんてまあまあ聴く機会の多いドライバなわけですが、「オマエ、そういう音だったんか……」という驚きがありました。音に雑味がなく、キレがハンパないです。エンクロージャ内ですぐ減衰するため、逆にレコーディング時のリバーブが正確に表現されてきます。

昨今は拡散型・反射型のサラウンドスピーカーが流行っているところですが、これは真逆で、出音の直進性が高いです。隣の部屋にいてもガンガンに届きます。また左右の音の分離も綺麗で、センター定位はまっすぐピタリと決まります。モニタースピーカー的な音ですので、左右の設置条件を揃えてど真ん中で、なおかつ耳の高さも合わせて聴かないと、バランスが変わります。

一方弱点というところでは、キックドラムのドスッという音圧感が若干薄いかなと思います。こればかりは広い面積で空気をドーンと押さないといけないので、仕方がないところかなと。

左側にアンプを内蔵していますが、イマドキの設計だけあって非常に面白いです。まず電源がUSB Type-C。モバイルバッテリーで鳴らせます。電源がどうしても右側からしか取れないという場合は、左右反転のスイッチも付いています。アナログ入力のほか、Bluetoothにも対応。SBCとAACに対応します。

▲モバイルバッテリーでも鳴らせる

内蔵アンプはいらないんだ、純粋にスピーカーでいいんだという方には、上のほうにスピーカー端子も付いていますので、ご自慢のオーディオセットでも鳴らせます。

▲スピーカー端子も備える

いやしかし、すごいエンクロージャですね。もっといろんなユニットに載せ替えて聴いてみたい欲が出てきます。エンクロージャ部分だけくれというニーズも出てくるかもしれません。


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《小寺信良》
小寺信良

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