ユナイテッド航空は、ヒト型および動物型ロボットを、機内持ち込みおよび受託手荷物としての持ち込みいずれにおいても禁止すると発表しました。
この禁止措置は、対象となるロボットのサイズや用途を問わず、一律に適用されます。同様の禁止措置はLCCのサウスウエスト航空が同年5月に先行して導入していますが、米大手航空会社「ビッグ3」に数えられるユナイテッド航空がこれに続く格好となりました。
今年に入り、ヒト型ロボットが実際に航空機に搭乗してSNSで話題になる出来事が相次ぎました。ラスベガスからダラスへのサウスウエスト便に搭乗した「Stewie」というロボットは、ターミナルから自力で歩いて機内に乗り込み、SNSで話題になりました。
また、別のロボット「Bebop」はオークランド発サンディエゴ行きの便に持ち込まれようとしたところで係員に制止され、ロボットの座席位置と、搭載されているリチウムイオン電池の許容限度を確認するためにで1時間の遅延を引き起こしたとされています。こうした出来事により、サウスウエスト航空は正式なポリシーとしてロボット持ち込みを禁止するに至りました。ロボット技術の普及が、思わぬ形で航空ルールの整備を促した格好です。
ユナイテッド航空も、ロボット持ち込み禁止の理由として安全上の懸念を主な根拠として挙げています。同社によれば、「これらの機器には、安全上のリスクから機内および受託手荷物として受け入れられないバッテリーが搭載されていることが多い」としています。大型のリチウムイオン電池は、損傷・不具合・不適切な梱包があった場合に機内で深刻な火災リスクをもたらす可能性があります。

同社が定義する「ヒト型ロボット(ヒューマノイド)」とは、人間の外見・動作・認知行動、話し方をを模倣するよう設計されたAI駆動またはリモートコントロール式の機械を指します。「動物型ロボット」も同様に、実在する生き物の外見・動作・行動を模倣する機械と定義されています。
なお、通常のサイズ・重量・バッテリー規定を満たす小型のロボット玩具については、引き続き持ち込みが認められる場合があります。空港スタッフは禁止対象のロボットを持ち込もうとする乗客を確認するよう指示されており、万一機内に持ち込まれた場合は客室乗務員がゲートと連携して対応する手順が定められています。
サウスウエスト航空では2026年5月、ヒト型ロボットが絡む複数の異例の出来事を受けて同様の禁止措置を導入しました。ロボット「Stewie」(身長約107cm)がラスベガスからダラスへの便で独自の座席を与えられてターミナルを歩いて搭乗した様子がSNSで拡散。また「Bebop」と呼ばれる別のロボットはオークランド発サンディエゴ行きの便で約1時間の遅延を引き起こしたと報じられており、乗務員がロボットの座席位置やリチウムイオン電池の容量制限への適合性について懸念を示したとされています。
ヒト・動物型ロボットに対する持ち込み禁止措置はすでに適用されています。ただ、ユナイテッド航空は「この技術が進化し続けるにつれ、安全に輸送できるかどうかを引き続き評価していく」としており、将来的に安全と見なされればポリシーが見直される可能性を示唆しています。発火や爆発の恐れがない安全なバッテリー技術が普及すれば、いずれはロボットの機内持ち込み制限も緩和されるかもしれません。
ちなみに、日本の航空法では爆発のおそれがあるもの、燃えやすいもの、その他人に危害を与え、または他の物件を損傷するおそれのあるものを「危険物」とし、航空機による輸送及び航空機内への持ち込みを禁止しています。
リチウムイオンバッテリーなどの場合は、容量が160Wh以下であることが持ち込みが可能の条件ですが、今年4月からはモバイルバッテリーの場合の持ち込みが2個までに制限されました。ただし、電子機器から取り外した状態の予備バッテリーで容量100Wh以下のものは持ち込み個数制限はありません。旅客機に乗る予定がある場合は、国土交通省のウェブサイトなどで詳細を確認しておくと良いでしょう。








