PFUが定番キーボードHappy Hacking Keyboardの新モデル、HHKB Professional Classic Type-Sを発売しました。
¥31,900
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
新製品の特徴は、有線専用モデルClassicに、静音化・高速打鍵対応の「Type-S」キーを採用したこと。
内部的にもアップデートして、多機能モデルHHKB Studio譲りのキーマップ変更ツールが使えるようになりました。

キーを入れ替える、1キーで複数の組み合わせを入力するなど、カスタマイズしたキーボードマッピングを本体に記憶させ、環境を問わず使えます。
そのほか、無線対応モデルHybridと違い乾電池収納部がなく後部がすっきりした形状、やや軽量、Hybridより安価といった点は従来を引き継いでいます。
静音・高速打鍵対応のType-Sキー採用

新たに採用した「Type-S」キーは、SpeedとSilentの「S」。衝撃を吸収する緩衝材を追加して、キーが戻る際に樹脂同士が当たって鳴る音を減少させる構造です。
静音といっても打鍵音が消えるわけではなく、主に「カチャカチャ」音として気になる高音成分を減らし、耳につく刺激を抑える改善となっています。PFUの計測では「打鍵音30%低減」。
また可動部のかみ合わせがより精密になり、打鍵時に軸ブレが少なく打ちやすい構造に。ストローク(押し込む深さ)も従来の4mmから3.8mmに微調整し、高速打鍵に最適化しました。
キースイッチは、HHKB Professionalシリーズや東プレRealforce自慢の静電容量無接点式を引き続き採用しています。
電池ボックスなし・軽量・安価
販売中の最上位モデルHHKB Professional HYBRID Type-S は、以前からこのType-Sキー構造と、Bluetooth無線・有線両対応の全部入り。ですが、新製品 Classic Type-Sにも有線専用ゆえの利点はあります。たとえば、
・後部の電池ボックスがなくスッキリした形状
HYBRID Type-Sは無線時に単三電池で駆動するため、後部に特徴的な電池ボックスが飛び出た形状。Classicは有線で電源を供給するためこの突起がありません。

本体もやや軽く、電池を入れた状態(単三 x2で約50g) と比較すればさらに軽量です(逆に必須のケーブル重量をどう考えるかですが)。
・無線機器持ち込み禁止環境でも使える
原則的な話として、干渉を受ける可能性があるBluetoothよりも有線が安定していることはさておいても、セキュリティなどの理由で無線キーボードが禁止の環境でも利用できるのは、当てはまる場合には代えがたい利点。HYBRID Type-Sも有線接続はできますが、無線機能を備えているだけでNGという場合や、調達基準もあります。
・有線運用が望ましい環境
たとえばハブやドック・KVM(切換器)を介して、キーボードやモニターなど周辺機器を複数のPCで共有する場合。

モニターに一体型のハブなどにキーボードを接続して、PCにはUSB-C一本で電源と周辺機器を接続する使い方の場合、無線の接続先を切り替える等の手間なく、複数のPCでデスクトップ環境を共有できますが、ハブにBluetooth接続はできないため、有線接続があれば十分ということになります。
不特定多数のユーザーでキーボードを共有する場合も、自分のデバイス用に無線をペアリングしてモードを選んでも、誰が何番をいつ上書きするか、設定を変えるか分からず、他人の機器に接続しかねないため、結局は有線運用がシンプルな場合もあります。
・約5000円安い
無線・有線両対応の上位モデルでも有線を選べばこうした使い方はできますが、有線しか使わないのならば、定価で約5000円安いのも利点です。
¥31,900
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
英語・日本語配列 x 墨・雪・白で6モデル展開
HHKB Professional Classic Type-S は、配列が日本語または英語、カラーが墨・白・雪で計6モデルをラインナップします。白は事務機器然としたアイボリーに近い色、雪は純白。
HHKBで特徴的な無刻印モデルは用意しませんが、交換キートップとして無刻印を追加すれば入れ替えられます。
(HHKB Studioシリーズとはスイッチもキートップ形状も違い、互換性がありません。)
今回の新製品 HHKB Professional Classic Type-S は従来の(Type-Sキー構造ではない) Classic を置き換えますが、旧モデルも日本語配列・白のみ、HHKB Professional シリーズ最安モデルとして継続します。
そのほかのモデルは在庫限りで終売。
実際に試したところ、静音化は主に高いカチャカチャ成分が減る印象。
静音といっても、打鍵音が耳に立つほど静かな環境でまったく気づかれなくなるわけではありません。が、キーが戻る際に樹脂同士が当たって鳴る高い音は、比較してすぐ分かるほど減っています。
逆に、強い力でダダダと打鍵した場合の低い底付き音はあまり変わりません。総合的に静音化するのは確かですが、勢いよく打ってPCや机が揺れるタイプの人は、キースイッチの構造や分厚いダンパーがあるキーボード、下に敷くマット等で対策すると良いかもしれません。
¥1,980
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)