これは盛り上がる! 物理的に。サムスンが展示した折りたたみに続く次世代ディスプレイ(スマホ沼)

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山根康宏

山根康宏

香港在住携帯研究家

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みなさんこんにちは、香港在住の携帯電話研究家、山根康宏です。COMPUTEX TAIPEI 2025の取材で台湾・台北に来ています。ディスプレイメーカーであるサムスンディスプレイが、新しいタイプのディスプレイを展示していました。その名も「Stretchable Display」。

Stretchable=ストレッチャブルとは収縮できる、伸び縮みできる、という意味です。折りたたみディスプレイは画面を自在に折り曲げることができますが、ストレッチャブルブルディスプレイは画面が伸びたり縮んだりするのです。

ディスプレイはMicro LEDで11インチ、120ppi。収縮率は25%、つまり1.25倍まで伸び縮みするわけです。デモでは野球選手がホームランを打ち、そのボールが飛ぶ動画を再生。まずはディスプレイが伸びていない状態がこちら。普通のディスプレイと何ら変わりません。

そしてボールが飛び出てくるようなシーンに写り変わると、実際にディスプレイが盛り上がります。「盛り上がっているように見える」のではなく、本当にディスプレイがボールの形状に盛り上がっているのです。

もう少し真横からみたところ。

応用例としては、タッチボタンを物理的に出っ張らせてタッチしやすくするとか、オンラインショッピング時に実際の製品の特定の部分を触って試せるようにする、といったものが考えられます。表示するコンテンツに合わせてディスプレイの収縮をコントロールするため、AIを使うなど高度なコントローラーが必要ですが、実用化されたら様々な応用ができそうです。

↑動画はこちらをご覧ください。

ほかにも内側に織り込む三つ折りディスプレイの「Flex G」なども展示。最大12.4インチに広がります。サムスンは今年中に三つ折りスマートフォンを出す予定ですが、Flex Gはスマートフォンにはやや大きすぎるサイズなので、より小型で薄いディスプレイも開発中なのでしょう。

スマートフォンやタブレット、ノートPCには必ず必要なディスプレイ。サムスンディスプレイの技術がモバイルデバイスの新たなカタチを切り拓いていきます。

《山根康宏》

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