X(旧Twitter)は、2500人以上の認証済み(有料プランXプレミアムに加入している人)フォロワーを持つユーザーに無料で青い認証バッジの配布を開始しました。
日本国内でも、認証バッジを送られた人達が相次いで報告。声優の緒方恵美さんが「先ほど突然バッジがつけられた」「申込みしてない」と戸惑い、PC用アクセサリーで知られる企業エレコムがやり取りする一幕が現れました。
ほか、海外でもBusiness Insiderの特派員は「青チェックマークがついて、シバコイン(暗号資産)の宣伝者にさせられてしまった」「私はしていないし、頼んでもいない…助けて」と困惑を露わにしています。
数日前、Xのオーナーであるイーロン・マスク氏は「今後、2500人以上の認証済みフォロワーを持つすべてのXアカウントはプレミアム機能を無料で利用でき、5000人以上のアカウントは無料でプレミアムプラスを利用できるようになります」と予告していました。それを実行に移したようです。
もともとマスク氏が買収する前、Twitter時代には「著名で信頼に値するアクティブアカウント」、具体的には有名人や政治家、ジャーナリストなどに認証バッジが与えられました。
こちらは各地のTwitter運営チームによる審査で決まったり、後には特定地域・ジャンル内で上位何%のフォロワーを持つこと、本人確認を提出することなどの要件をクリアした希望者に無料で付与していました。
が、この旧認証バッジについてマスク氏は「基準が不透明」「不正が蔓延」と以前から強く批判しており、買収後には従来の公式アカウントや認証済みアカウントからチェックマークを剥奪。
その後、有料プラン加入者に対しては本人確認がなくても付与する新認証バッジに切り替えました。
マスク氏は旧認証バッジを不透明と批判した一方で、自分の知人や、個人的に選んだ著名人には本人に確認することなく付与していました。最終的には、有名ながら故人のアカウントにも認証バッジが付く事態に。
もっとも、かつて大物作家のスティーブン・キングが無料バッジを贈られた際に、「私は購読していないし、電話番号も教えていない」と抗議していました。
認証バッジを送られたものの、バッジを買ったと思われたくない、Xに課金していると思われたくない、Xの有料サービスの宣伝になりたくないからと返上できるのか、興味深いところです。
なお、有料プランの特典にはプレミアムの追加機能は使いつつ、認証バッジを隠すオプションもあります。